2011年9月7日水曜日

スイッチキッカー

 全日本女子サッカー代表選手(なでしこ)には、状況に応じて両足を自在に使い分ける、いわば「スイッチキッカー」が複数いる。私の知る限りでは、澤選手、宮間選手、川澄選手あたり。
 もっといるかもしれないが、テレビで確認できたのはこの3選手で、いずれもチームには欠かせない存在である。(その後、鮫島選手も左右を使い分けていることを発見)やってみれば分かるが、試合という修羅場で、瞬時の判断で両足を使い分けることがいかに難しいことか。
 先日のオリンピック予選オーストラリア戦での川澄選手、最初のチャンスで右足でシュートし、相手キーパーの攻守に阻まれると、次のチャンスではキーパーの動きを冷静に見極め、いとも簡単に左足で流し込んだ。
 ゴール瞬間の写真を見ると、鬼のような形相でも泣きそうな顔でもなく、表情に全く力みがない。まるで子供相手のお遊びサッカーのように穏やかな顔をしている。この落ち着きが川澄選手の真骨頂で、他のフォワードにはない優れた特質だ。

 その冷静さを支えるひとつの技が、先のスイッチキック。野球ならばスイッチヒッターとなり、相手の出方に応じて、自在にプレイを切り換えられる強みがる。こんな選手が主力でチームに3人もいるのだから、それは強いはずだ。


 午後から少し晴れ間が見え始めたので、妻の求めに応じ、都心近くにある眼科に出かけた。7年ほど前に目の手術を受けた病院での、定期健診のようなもの。大きな病院で患者も多いので、待ち時間が長い。妻を病院で降ろし、近くにあるジャズ系カフェに久しぶりに行った。
 珈琲は美味いが、マスターは寡黙な方。客は私だけだったが、インテリア系の面白い雑誌を本棚に見つけたので今日はほとんど話もせず、ずっとそれを読んでいた。学生時代に通いつめた喫茶店も同様に寡黙なマスターだったなと、ふと昔を思いだした。