まずは11本あるパーゴラの取り外し。傷みは少ないので、このまま再利用が可能。順に鉛筆で番号をふり、脚立に上って取り外してゆく。一部錆びて硬いビスもあったが、何とか成功。
次に梁についている小さな部材を外し、最後に梁3本を固定してある8本のビスを外そうとしたが、固く締まっていてどうしても外れない。どうにか外せたのは1本だけで、今日の作業はここまで。
3本とも腐食している部材なので、端部をすっぱりノコで切り落としてしまうしかなさそうだ。やや手間取りそうな気配。作って12年も雨ざらしになっていたので、やむなしか。新しい梁の固定は補助金物を使うのが無難かもしれない。
一昨日の札幌駅前通地下歩行空間での街角ライブが予想外に好感触だったので、さっそく次なる準備にとりかかった。
まずは10月の日程予約。3ヶ所の会場があって、今回やった北3条交差点広場は案内アナウンスの音問題はあるが、場所が広く、テーブルセットなどが配置されていて、聴きやすい条件は整っている。
他の2会場も調査したが、両方とも地下鉄の改札口に近く、アナウンスとは別のざわついた雰囲気がある。北3条交差点広場の位置は歩き出してほどよい中間地点にあり、(おや?何かやってる…)と、足を止めやすい感じがする。
熟慮のすえ、次回も全く同じ場所の同じ時間帯にエントリーすることにした。アナウンス音には一定の波があるので、音が大きいときには歌をとめるなり、ストロークで弾ける曲にするなど、対処方法はある。
ライブの一部始終を静かに見届けた妻が言うには、「あなたのシャンソンは、あの街角によく合っている」という好意的なもの。妻の評価はかなり信頼できるし、実は歌っている本人もそう感じていた。
シャンソンのルーツはそもそもお高くとまったものではなく、パリの街角などで吟遊詩人が楽器を手に歌うように語ったものが始まり。その原点に近い形で歌ったのだから、それは似合うはずである。
第2ステージではがらり構成を変え、日本の叙情歌を中心に歌ったが、強い手応えを感じたのは、後半に連発した唱歌だった。歌を聴きつけた中高年の女性がどんどん増えてきて、壁や柱にもたれかかり、じっと目をとじて旋律に合わせて身体を揺らせたり、いっしょに口ずさんだりしているのだ。
介護施設や地区センターのように、用意された場に集まってくる人々なら納得できるが、単なる通りすがりの人々にそれが起きたことに驚きを感じた。シャンソン系の曲と唱歌、当面はこの路線でいけそうだ。
ツイッターではすでにふれたが、通りを流れる人に自分の歌声が風のように寄り添い、ふれあってゆく得難い感覚を味わうことができた。これまで経験したことのない、あたらしい世界である。