サブテーマは互いの住む地域である「篠路」「美唄」の頭文字をひとつずつとって、「篠美咲き」とし、地域や風土を反映させた構成で臨んだ。
前半の40分は私の担当。あいにくというか、幸いにというべきか、気温はぐんぐん上がって、午前中には30度近くまでになった。会場となる2階も28度を越える暑さ。自宅南側では住宅工事の真っ最中なので音がうるさく、南側以外の窓を開けて風を室内に流しながら、予定通り15時ちょうどにスタートした。
前半の構成は短めのカバー曲なども取り混ぜ、全体で10曲。うち、オリジナルは6曲である。曲は順に以下の通り。
「里山景色」「佇む石」「Teimi/丁未」「東京」「夏の思い出」「赤い花白い花」「雨ニモ負ケズ」「この道」「向い風」「風街だより」
(赤文字がオリジナル)
参加者は私の学生時代の友人夫婦や、妻の職場友達など、歌い手を含めて8名。先月実施の自宅ライブ「桜の宴」との重複は、私たち夫婦をのぞいてなく、「場は同じでも、聴き手が異なる」という点では、恵まれていた。
大きなミスもなく進んだが、やはり暑いことがやや集中力を欠く要因として働いたかもしれない。「Teimi/丁未」の2番出だし部分で、歌詞の入りが一瞬遅れ、一部を飛ばして歌わざるを得ないという失態をやらかした。
今日は自宅ライブを聴くのはもちろん、我が家を訪れることも初めてというMさんがいて、実はかなり気を遣った。しかし、暑さにもめげず、熱心に聴いてくださった。
後半40分は谷さんの担当。谷さんとは昨年秋に美唄で実施された「森の広場の音楽会」に招いていただいたのが縁で、今回のジョイント形式のライブは、そのお返しのような位置づけである。
若い頃からオリジナル曲中心の活動を続け、独立開業のために一時期中断、最近になって活動再開という、私とよく似た弾き語り活動歴を持つ。
違っているのは、私よりもはるかに輝かしいキャリアがあること、そして私より一回り以上も若いことだろうか。
今回は7曲を歌っていただいたが、すべてがオリジナル曲。「土地」「街」というキーワードにうまく配慮しつつも、独自の世界を展開してくださった。さすがである。
ボサノバ風の新曲「栄枯盛衰」、透明感のある「初秋の頃」、力強く訴えかける「大地に根をはる柳のごとく」など、印象に残った。
互いのステージ終了後、「セルフ・アンコール」と称し、賛美歌の「いつくしみ深き」を二人で歌った。事前にメールで音源を送ってもらい、谷さんがリードボーカルを、私がイントロのハモニカと途中のサブボーカルを担当。
直前に音合わせを一回やっただけだったが、充分にイメージ練習してあったので、何とかうまく合わせられた。
ほぼ予定通り、16時半過ぎにライブ終了。その後階下に移動し、持ち寄った食材で茶話会を繰り広げる。あれこれ話が盛り上がって、解散は午後7時前後であった。
暑さ対策の課題は残ったが、ライブそのものは互いの個性がうまく引き立て合った感じで、よかったと思う。ライブの常連であるSさんからも「新鮮味があって楽しめた」との好評価をいただいた。「新しい歌い手」「新しい聴き手」は、やはり場を活性化させる得難い要素である。
ただ、暑いライブは難しい。夏の自宅ライブは、開始時刻を4時以降に遅らせたほうがよいかもしれない。今後の検討事項だ。