今回はいろいろと想定外のことが起き、かなり難しいライブとなった。まず人数が過去最高であったこと。入居者定員は7名だが、職員、家族、ゲストなどを含め、総勢40名はいただろうか?いつもは家族的なこじんまりしたライブを想定して構成するので、かなり戸惑った。
一般住宅を改造したグループホームなので、これだけ集まると、とにかく場所が狭い。歌う場所は入口付近のドア前通路で、実はそこしか場所が空いてなかった。ライブが始まってからも職員や遅れてきた人などが忙しくドアを出入りし、歌の途中でギターネックに人がぶつかったりもした。
やむなくこの日はギターを縦におこし気味にして歌ったが、厳しい体勢であった。
いろいろあった出し物のうち、私はトップバッターだったが、食事がちょうど始まったばかりで、聴き手はいまひとつ歌に集中できない状況。ざわざわした落ち着かない雰囲気の中でライブは進んだが、まあこんな時もある。これくらいでメゲていては、訪問ライブなど務まらない。
アルペジオのしっとり系の歌は、この日に限っては「捨て歌」で、いっそ全部をニギヤカ手拍子系の歌にしてしまえば、場はすんなり収まったかもしれない。
しかし、手拍子無用のしっとり系の歌では、聴き手は食べ物飲物に集中していたから、「ライブ中の一休み」という面では、これでよかったのかもしれない。
職員といっしょに歌う予定だった「ポニョ」に関しても、施設側の都合からか、入居者の一人(男性)とそれを補助する職員3人という予期せぬ組み合わせ。リハーサルは全くなしだったので、咄嗟に予定を変更し、テンポを原曲の倍くらいにゆるめ、曲の途中で「ハイ、ここから」とか、「間奏はいります」などの声をかけながら進行した。
結局全員での斉唱のような形になったが、歌の出来不出来はさておき、「みんなで楽しく歌う」という一点では、これまたこれでよかったのだろう。
帰りに手作りのクッキーやら手編みのマフラーなど、たくさんのクリスマスプレゼントをいただく。マフラーは妻の分まであり、手作りのカードも添えられていて、いつもながら感心し、そして恐縮した。