元はラーメン店として使われていた店舗を内外装とも大幅にリフォーム。カフェ責任者のY子さんは以前から何度も歌わせてもらっている近隣地区センターの館長だった。今回のカフェも同じNPOが運営に携わっている。
カフェの名は「和氣藍々」で、歴史ある地元の藍染と地域住民の集う場を意識した命名であろう。立派な看板もすでに完成し、道路際にはサインポールも立っている。
地域には数少ない建築設計のプロなので、店舗の選定時にY子さんから少しだけ相談されたが、今回の最終物件にはほとんど関わっていない。塗り替えの色が未定だった外壁に関し、内装材の色の一部であるイエローオーカを提案したことくらいか。
実際に足を運んで感じたが、左右にある既存の壁や屋根がいずれも白系なのでよく目立ち、しかも上品で温かみがある。我ながらいい選択だったと思う。
内装がどうなるか設計時のパースでだいたい知っていたが、中に入るのはこの日が初めて。店内は多くの客で賑わっていて、Y子さんも接客で忙しそう。
入口で記帳し、ひと通り見せていただく。自然素材をうまくあしらい、家具や調度も含めて、全体が落ち着いたレトロ調にまとめられている。都会風な新しさはないが、清潔な内装と古い地域の歴史を思い起こさせる備品との調和が心地よい。
料理や飲物、イベントなどはこれから煮詰めてゆくようだが、この「懐かしさ」を全面に押し出して展開すれば、Y子さんが最も不安に感じている集客面での課題も、いずれはクリアできそうな予感がする。
美味しい珈琲をいただきつつ、とりあえず5/14(日)のオープニングセレモニーで歌うステージの位置を検討。入口から見て左手奥にある30センチほどの小上がりが店内のどの位置からも見やすく、たぶん音も届きやすい。
天井にスポット照明もあり、背面の窓前にスクリーンを配置して照明の一部を消せば、プロジェクターの投影もうまくいくのではないか?
店内に掲示されていた告知板に、「以下の協力者を探しています」とあり、そのうちの「屋外デッキ床板の補修」と「椅子座面の張替え」が私にもやれそうだったので、さっそく協力を申し出てきた。
弾き語りを含めて、長年趣味や道楽で培ってきたノウハウが、今後いろいろな場面で活かせそうだ。