違反行為でライセンス剥奪されたわけではなく、オーディションに落ちたわけでもなく、3月上旬に実施された更新オーディションを単に受けなかっただけ。
かっては月2回ペースで精力的に活動し、通算パフォーマンス数は109回。事務局から依頼された各種実証試験6回を加えると、実に115回にも及ぶ。1回で平均15〜20曲歌ったとして、合計ではたぶん2000曲近く歌っている。よくぞ歌った。
これだけ長く、濃密な活動を続けた上でのことなので、「卒業」あるいは「引退」といった言葉も一時は思い浮かんだ。しかし、昨年10月末を最後にずっと活動しておらず、年末に実施のチカチカイベントにも参加せず、つまりは自然消滅に近いのが実情。まあ、やめるときというのは、得てしてこんなものだ。
チカチカでは数え切れないほど多くの出会いがあり、そのいくつかは別の場でのライブや、新しい人間関係としていまも確かに息づいている。聴き手とのコミュニケーションのとり方やリクエストへの対応など、多くのことを学んだ。
自分の歌の幅を広げ、60歳代における弾き語り活動において、大きな比重をしめるものだったことは間違いない。
自分の歌の幅を広げ、60歳代における弾き語り活動において、大きな比重をしめるものだったことは間違いない。
やめた理由はいろいろあるが、格好よく言うなら、「黎明期を少しは支えたかもしれない自分の役目はすでに終わった」というところか。
初期のころと違ってプロのパフォーマーが増え、相対的に広場の割当は厳しくなり、ややアバウトだったパフォーマンス時間は厳密になり、順番待ちの時間は格段に長くなった。
かっては歌うたびに50名を超すことも珍しくなかった聴き手の数も、長く続けたことで飽きられたのか、最近はめっきり減った。
若いパフォーマーの急増で平均年齢は下がり、ぶっちぎりの最高齢パフォーマー。まだ演れるかもしれないが、そう思っているうちにやめるのが身のためである。老兵は静かに去るべし。
幸いなことに、このところ多方面からライブ依頼が相次ぎ、新たな場も急増している。昨年の総ライブ数は一昨年と大差なかった。
自分を迎えてくれる身の丈に合った場にシフトチェンジするのは、まさに自然な流れ。当面はその流れに身を任せたい。