2017年3月27日月曜日

映写スクリーンを自作

 先日買ったプロジェクター用のスクリーンを自作した。ネット上には自作スクリーンに関する情報が数多くあったが、大半は自宅の壁際に固定し、映画などを楽しむためのもの。ライブ会場に持ち込んで電子譜面を投影させる用途に限ると、全く見つからなかった。
 ライブの多くは昼間の明るい室内で実施されるので、条件としては悪い。ブラインドを下ろした窓を背にして置きたいので逆光に強く、コンパクトに折り畳めて移動や設置が簡単な仕組みにする必要があった。
 費用を抑えるため、100均グッズを中心に物色。最も大事なスクリーンの素材に使えそうな白いビニール製テーブルクロスがあることを知る。1500×1200という充分な大きさがあり、畳んだシワの処理が気になるが、これは使えそうだ。

 スクリーンの上下に長いパイプを通し、上で支持して下は重りとして全体を張るようにすれば、最小限の材料でやれるはずだった。
 上下に使うパイプは園芸用の支柱、径16×長1800を使うことにする。色は3種類あったが、一見園芸用には見えない地味なモスグリーンを選んだ。


 まずテーブルクロスの上下を35折り返し、縫い代5を残して縫い合わせる。スクリーンの投影部寸法は1500×1100。素材がビニールなのでミシンがけに大変な苦労を強いられたが、何とかやれた。

 問題はテーブルクロスの畳みシワの処理で、ネット情報に従い、蒸しタオルでこすったり、ドライヤーをあてたり、アイロンの弱でこすったり、いろいろやってみたが、どれも失敗。最後に「熱湯にしばらく浸し、その後物干しに吊るしておく」を試みたが、これが最もきれいにシワがとれた。
(熱湯温度は湯沸かしの最大値75度。洗面台に溜めて、浸し時間は20分)
 ひとまず完成したスクリーン、上端のパイプ両側にヒモをしばり、マイクスタンド転用の台に吊るしてみた。しかし、テーブルクロスが薄すぎて背部窓からの光が透けてくる。遮光用として手持ちのグレーの不織布を背面にあててみたが、まるで効かない。
 いろいろ試してみた結果、手持ちのコゲ茶系の布が最適と知る。園芸支柱に合わせ、1800×1100にミシンで縫い合わせる。上端の左右には園芸支柱を差し込めるように、袋状に加工した。


 マイクスタンドへの取付けは不安定なヒモ吊り式をやめ、大型の目玉クリップで支柱中央部を止めてみたら、丸いパイプ形状とピタリ一致して安定した。目玉クリップはマイクスタンド上端に取付けた木片にビスで固定。引っ掛けるだけなので、着脱は容易だ。
 同じ目玉クリップは下端中央にも使い、ヒモでマイクスタンドにしばって、さらに安定させた。
 西日の強い夕方に窓を背に投影テストしてみたが、まずまずの出来。スクリーンの上端高さは床から1800で、このときのプロジェクター高さは床から800。映写面中央部は床から約1300なので、やや上向きに投影している。
 投影面が下に狭い台形になっているが、台形補正を使うと文字がボケて読みにくくなるので、あえて補正していない。


 今後の課題として、スクリーンの細かいシワがやはり気になるので、素材に白のサテン生地(1メートル400円弱)が使えないか、画策中。さらには移動のし安さを考え、上下の支柱を半分に切って組立式にすることも検討している。

 現状のままでもある程度はやれそうなので、早いうちに本番のライブで試してみたい。