2017年3月18日土曜日

やっぱりマニュアル車

 買ってから9年目に突入した三菱ekワゴンにリコールの案内が届いたのは昨年夏のこと。エアバックのインフレーター(膨張装置)に不良があるとかで、調べてみると世間を騒がせているタカタ製のエアバックが、どうやら我が愛車にもついていたらしい。
「交換時期は準備が整い次第連絡しますので、お待ちください」とあり、その後しばらく音沙汰がなかった。

 今年に入ってようやく2度目の案内が届き、「準備が整いましたので、お近くの三菱自動車販売にご連絡を」とあったが、年明けからずっと多忙で時間がとれず、今週になってようやく予約を入れた。
 予約時間は14時で、10分前に直近の三菱自動車販売に行く。雪解けと3連休の初日が重なり、何かのイベントをやっていたが、例の燃費偽装問題がまだ尾を引いているのか、店内は閑散としている。


 30分くらいで終わるというので車を置き、近くの古本ショップに行った。8年前に購入半年後の6ヶ月無料点検時に来た記憶があり、時間つぶしには絶好のはずだったが、入ってみると何だか様子がおかしい。
 よく見ると、並んでいるのは大半がアダルト系の本やDVD、オトナのオモチャである。店舗は同じだが、いつの間にか経営形態が変わってしまったようだ。
 とりあえず用は足りているので、ぐるっと一巡して、早々に退散。販売店に戻って、ロビー内で待たせてもらうことにした。
 出された珈琲を飲みつつ、ロビー内テレビでコンサドーレ札幌の試合など観ていたら、営業マンらしき男性が近づいてきて、新車に買い換えませんか?などと勧める。
 買って8年は過ぎたが、年平均で4000キロ程度しか乗らず、累計走行距離はまだ3万キロ弱。大きな故障もなく、買い替えの必要性は特に感じない。

 記録では過去2年間に8170キロを走り、ガソリンは計443.35L入れたことになっている。つまりは実質燃費18.42Km/Lということになり、9年前の車としては優秀な数値と思っていた。
「新しい車は燃費が違いますよ」と営業マンが盛んに言うので、これらの数値を伝えると、信じられないと目を丸くする。何か事情があるでしょうと聞くので、実はいまどき珍しいマニュアル車で、日々ガソリンを食わない運転法を心がけていると、細かい運転テクニックを教えた。
 残念ながらekワゴンの最新型にマニュアル車は存在しないという。そうこうするうち、エアバックの交換作業が終わり、突発的な商談は打ち切りとなった。
「これが人生最後の車」と覚悟して買ったekワゴンだったが、ひょっとするともう一回買い換える可能性もゼロではなくなってきた。
 仮に次の車があったとして、やはりマニュアル車を選びたい。車検時の代車やレンタカーなどで何度かオートマ車には乗ったが、とにかく乗りづらい。高齢者事故激増の大きな要因がオートマ車にあるのではないか。

 マニュアル車ならブレーキとアクセルを踏み間違う可能性は激減し、運転次第で燃費も向上する。65歳以上はマニュアル車を義務づけて欲しいとさえ思うが、業界ではほとんど相手にされていないのが寂しい現状。
 果たして次の買い替え時にまで、マニュアル車がこの世に存在しているのか、それが最大の問題なのだ。