2016年8月22日月曜日

後半は伴奏に専念

 自宅から車で10分ほどのデイサービス夏祭りに招かれた。実はこの施設では、先月も歌ったばかり。昨年も夏祭りには招かれているが、さすがに同じ場で2ヶ月連続は厳しい。
 しかし先方は、ぜひにとの強い要望。妥協案として、2日間実施される夏祭りのうち、これまで歌ったことのない月曜日を選択。さらにはライブを前後半2つに分け、前半を私のソロ、後半を施設職員とのコラボとし、私は伴奏とサポートに徹するという趣向をこらすことにする。
 一緒に歌ったことは過去に何度もあるが、伴奏に専念とは例がない。しかし、職員とのコラボは利用者に受けることは間違いないので、やってみることにした。
 続けざまに2個の台風が上陸という、記録的な悪条件に見まわれ、朝から断続的な雨が降り続く。とても夏祭りの気分ではないが、幸いにライブ会場は屋内を予定していた。
 開始時間は昼食後の12時50分だったが、屋外に設置したコンロで食材を焼くという計画が、台風の大雨ですっかり狂った。まずはテントを設営し、その中で食材を焼くという手間のかかる段取りとなった。

 ライブ開始は大幅に延びてしまい、食事や予定のゲームが終わり、ようやく準備が整ったのは1時間遅れの13時50分あたり。空いた時間はタブレットPCで小説を読んだり、コラボする職員さんと簡単なリハーサルをしたりしてつぶしたので、延びたことによる心理的な影響はあまりなかった。
 想定外のアンコールなどあり、およそ50分で計15曲を歌う。

《前半〜ソロ》
「憧れのハワイ航路」「青葉城恋唄」「さんぽ」「古城」「恋の町札幌」「浪花節だよ人生は」「どうにもとまらない」

《後半〜職員とのコラボ》
「時の過ぎゆくままに」「雪國」「サボテンの花」「また逢う日まで」「上を向いて歩こう(アンコール)」
「あの素晴しい愛をもう一度」「青い山脈(アンコール)」
「まつり」(アンコール→私のソロで)


 土日以外で歌うのは初めてだったが、いつもより男性利用者の数が多いように思えた。そのせいもあってか、場の反応はやや弱い。
 そこで「さんぽ」では歌う前に手拍子を誘導した。場もじょじょにこなれ、「浪花節だよ人生は」「どうにもとまらない」では自然に手拍子も出た。

 後半の出だし4曲は、職員のHさん(同年代の男性)がボーカルを担当。候補7曲は全てレパートリーにあったが、全体のバランスを考慮して絞り込んだ。
 事前のリハで曲の入りとキー、長い曲で何番を省略するか打合せたが、最も不安だったキーは幸いに私のものとピッタリ一致して、事なきを得た。
 生ギターの伴奏で歌ったことは一度もないというHさんだったが、入りのタイミングや間奏を小声で伝えつつ歌い進むうち、次第に息が合ってきた。ラストの「また逢う日まで」は打合せ通りにサビを一緒に歌う。
 会場も大いに盛り上がって大団円のつもりが、期せずして場内から「アンコール!」の嵐。全くの想定外で、何も練習していない。その旨を説明して逃げようとしたが、「準備なしで歌うのがアンコールでしょ」と、女性ヘルパーさんがけしかける。
 応えないと収拾がつかない雰囲気なので、咄嗟の判断で目についた「上を向いて歩こう」をHさんに提案。キーは低めだし、話題性も充分。ただちにイントロを演奏し、入りは私が歌ってHさんに引き継いだ。
 この選曲は正解で、引き続き手拍子の嵐。共に歌う人も続出した。

 ラストは施設長のKさんとのコラボ。以前にも同じ曲を一緒に歌っているので、大きな問題はない。前回はキーを2つ下げたが、今回は事前のリハで何とかやれそうだったので、原キーのまま歌った。
 歌い終わっても、盛り上がった場は終了を許さない。「みんなが知っている歌をぜひに」と求められるまま「青い山脈」を歌い、さらには私のソロで「まつり」を歌って、ようやく熱くなった場は収まりがついた。

 未経験だった後半の「伴奏に専念」スタイルは、思っていたよりもずっとスムーズに演れ、自分の活動の幅がまた広がった感じがする。