7月下旬に受けた市の健康診断とガン検診の結果が送られてきた。肝機能関連の検査値はすべて3月の大腸ガン検査時を下回っていて、血圧や血糖値にも問題なし。
2つ受けたガン検診のうち、前立腺ガンは異常なかったが、胃ガンのほうで「胃潰瘍の疑いあり、要精密検査」の通知があった。大腸ガンと胃ガンのダブルパンチではたまったものではないが、ともかくも受けるしかない。
同じ札幌がん検診センターで精密検査も受けられるとのことで、さっそく電話してみたら、あいにくお盆休みで2日間待たされた。
盆明けに再度電話すると、運良く翌日の午前中に一人だけ空きがあるという。これといった自覚症状はないが、煩わしいことは早く終わらせたいので、ただちに予約した。
前回は9時到着で駐車場が満杯だったので、今回は30分早い8時過ぎに家を出る。ぎりぎりで停められて、精密検査ということで受付も早い。8時45分には早くも診察室に通された。
問診その他あって、9時半くらいから検査が始まる。この年になって胃カメラを飲むのは初めてだったが、数回の経験がある妻から、「バリウム検査より、ずっと楽よ」と言われていたので、楽観的だった。
「胃の清浄シロップを飲む」→「胃の動きを抑える注射」→「喉にゼリー状の麻酔を3分間含む」の順で検査の準備をする。その後ただちに検査が始まったが、「辛いのは管が喉を過ぎるまで」と聞いていたはずが、喉を過ぎても一向に楽にならない。
管が胃の奥に進むたびに、猛烈な吐き気が襲う。横向き姿勢なので「オエェ〜〜〜」と思い切り吐くが、前夜9時から何も食べてなく、水も飲んでいないので、もちろん何も出ない。
ものすごく長く感じたが、おそらく5〜10分ほどの時間。最後に患部の組織を採ったので、心の隅で少しだけ期待していた「異常なし」とはならなかったことを知る。
枝豆の花が咲いた |
ようやく終わってホッとしていたら、続いてピロリ菌の検査もやるという。薬を飲んで20分待ち、飲む前と後の呼気を検査容器に吹き込んで調べるだけなので、辛さは全くない。
しばらく経って、最終結果の説明が主治医からあった。
1)胃潰瘍を何度も繰り返した痕跡があり、現時点でガン化はしていないように見えるが、結論は組織の病理検査待ち。
2)ピロリ菌に感染していて、胃潰瘍の大きな誘因と思われる。薬での除去治療を勧める。
3)ピロリ菌を除去すれば胃潰瘍や胃ガンのリスクは大幅に軽減できるが、100%安全とは言えない。
4)1年後に再度の内視鏡検査を受け、患部の様子を確認する必要がある。
「胃ガンの疑いありで、検査入院」あるいは、「胃潰瘍が重症なので、治療入院」という最悪の事態も想定していたが、それはどうにか回避できた。
それにしても、胃潰瘍を何度も繰り返しつつ自然治癒していたとは、我が事ながら驚く。仕事や身内関連のストレスが遠因と思われるが、よく考えると、目下経過観察中の大腸ガンも、おそらくは似たような原因からではないか。
喉の麻酔直後は運転できないが、いろいろ待たされて1時間半が経過したので、普通に運転して帰ってきた。
がん検診センターで薬は出ないので、途中で処方箋薬局に寄り、ピロリ菌治療薬を買う。予定外の検査などあった関係で、検査費用は10,940円、薬代が1,490円だった。不意の出費だが、この程度で済んでよかった、と考えるべきか。
患部採取で胃壁にキズがついたので、この日の食事には、大腸ポリープ除去時と同様の制限があった。アルコールや珈琲の刺激物は不可で、過度の運動も不可。オヤツはカステラにヨーグルトにした。
ピロリ菌治療薬を飲み始めるのは、胃壁が落ち着いた3日後以降とのこと。医師との雑談で知ったが、幼少時に飲んだ井戸水がピロリ菌感染の原因となることが多いらしい。23歳までずっと井戸水だったので、ちょっとドキリとした。
ともかくも、初めての胃カメラを何とか乗り切った。胃と大腸の両方の内視鏡検査を経験してみたが、辛さに大きな違いはない。大腸は検査前に飲む大量の下剤が苦行だが、いざ検査が始まってしまえば、そう辛いものではない。
対して胃は検査前の準備はそれほどでもないが、検査時の息も満足にできない嘔吐感の辛さは、大腸をはるかに凌ぐ。来年はその両方を乗り切る必要があるが、今から気が重い。