2016年3月18日金曜日

チカホで歌声サロン

 3月2度目のチカチカパフォーマンスに参加。先週末に実施されたライセンス更新オーディションに合格できるかどうか分からなかったので、オーディション以降のエントリーは自重していた。
 ルール上、3月いっぱいはそれまでのライセンスが有効だったが、仮に落ちてしまった場合、「あなたは不適格」と宣告されたことになり、とても以降のパフォーマンスを続けられるものではない。

 5月のような陽気が続き、街の雪もみるみる解けている。今日は先日開拓した「量販店駐車場から2キロ歩く」という究極の節約コースをパフォーマンスとしては初めて使い、会場に向かった。


 昨年末に思いつき、順路を確かめて以来これが4度目の通行。ガード下の通路もほとんど雪はなく、キャリーカートの運搬もスムーズだった。
 途中、ビルの陰にあたる部分は一部ぬかるんでいたが、大きな支障ではない。20分強で無事に到着。地下通りと直接つながっていないビルに事務局が移転したばかりだが、この地上経路だとそのままビルに入れる、という利点がある。

 この日もジャグラー2組との共演で、到着順に私の出番は2番目。14時40分から始めて、およそ25分で8曲を歌う。(※はリクエスト)

「さくら(直太朗)」「さくらんぼの実る頃」「五番街のマリーへ」「酒よ」「酒と泪と男と女」「ダニーボーイ※」「桃色吐息※」「知床旅情」
 この日は先週末のオーディション時に審査委員長から提案要望のあった「路上で歌声サロン」が果たして可能かどうか、初めて試すつもりでいた。
 通りに置いたリクエスト用紙スタンドには、「チカホ歌声サロン」と称した看板を掲示した。「最後にみなさんと歌います」「歌詞は口頭でお伝えします」「どなたでも歌えます!」などと記し、予定曲として、「知床旅情」「また逢う日まで」の2曲を具体的に付記。どんな反応があるのか、まずは手探りのスタートである。


 最初の数曲は人集め目的で、前回から始めてまずまずの手応えだった「自由気まま路線」を選択。多ジャンルの曲をアトランダムに歌う。この日は時節柄「さくら」を歌いたかったので、50音順の「さ」から始まる曲の前後を適当に見繕って歌った。
 このところ出だしの数曲は集まりがよくない状況が続いていたが、この日は最初から熱心に聴いてくれる方が常にいて、最初から最後まで見届けてくれた方もいた。

 3曲目あたりで「いい声してるね〜」と声をかけてくれる中年夫婦が現れ、ずっとリクエスト用紙を繰っていたが、やがて男性から「ダニー・ボーイ」と「小さな喫茶店」のリクエストが出る。
 まず「ダニー・ボーイ」を歌い、続けて「小さな喫茶店」を始めたら、その曲とは違う曲だという。渡辺はま子が歌っていたというので、何か別の曲と記憶違いがあったのかもしれない。

 その後、別の女性から「桃色吐息」のリクエストがあり、持ち時間が残り少なくなったので、ここで集まっている4〜5人の方に案内し、「知床旅情」を一緒に歌ってもらうことにする。
 フルコーラスを口頭歌詞指導しつつ歌い進め、大半の方がおつき合いしてくれたが、それを聞きつけて他の方が集まってくる、という広がりには至らない。続けて「また逢う日まで」を歌おうとしたら、「どうもありがとう」と、かの中年夫婦がその場を去り、それを潮に大半の方が消えた。
「路上ライブ歌声サロン」という実験的な試みをどう評価すべきか、ちょっと判断に苦しむ。これまでもそうだったが、立ち止まってくれた方は単純に私の歌唱に惹かれただけで、共に歌いたいから集まった、というわけではなさそう。
 しかし、フルコーラスは無理でも、たとえばサビの部分だけを一緒に歌うとか、手拍子を促して賑やかに締めくくるとか、そうした味付けは今後もやってみる価値はありそうだ。
 手法も確立し、いまは軌道に乗ったリクエストも、始めた当初は必ずしもスムーズではなかった。今後も試行錯誤しつつ、進めたい。

 この日もワンステージのみで撤収。このところ常に枠いっぱいの3組がエントリーしているので、待ち時間が長い。当面は短時間で完結するワンステージ方式で臨みたい。同じ理由から歌う場所も前回同様、他と干渉しない北側に設定した。
 もうひとつ、前回からPAのリバーブを一切かけないよう大転換したが、手応えは以前よりむしろよくなった気がする。無理に取り繕わずとも、純粋な声そのもので充分勝負できる。今後はPAを全く使わない完全生歌も考えるべきかも。