2016年3月14日月曜日

路上歌声サロンを画策

 一昨日のチカチカパフォーマンス・オーディションで審査時と合格発表講評の2度にわたって審査委員長から要望のあった「路上での歌声サロン」という難しい課題に関し、久しぶりに入った建築デザイン系の仕事の合間に、いろいろと画策した。

 おそらくは過去にほとんど例のないパフォーマンスであり、当の審査委員長もその場で閃いたアイデアを、思いつくまま口にしたように思われた。噛み砕いて形にするのは、演ずる側の役目だ。
 路上歌声サロンに関して出た要望をまとめると、およそ以下の通り。

1)歌いながら口頭で歌詞指導をし、歌詞カードなしで誰でも歌える状況を作る。
2)たとえば椅子に座って歌い、聴き手が周囲に集まりやすい雰囲気を作る。
3)たとえばギターを抱えて歩きながら歌い、聴き手に近寄ってみる。
(2の「座って歌う」と3の「歩いて歌う」は相反するスタイルだが、「聴き手との距離感を狭める」という意図自体は同じ)
 実はこの3項目全てをすでに別の場で実行済みで、その気になればいつでもやれる状況にあった。用意された場ならそう難しいことではないが、問題は「聴き手がゼロ」の状態から始めるのが宿命の路上ライブで、それがスムーズに演れるのか?ということ。
 まだ手探り段階だが、30分の持ち時間のうちラスト2曲ほどを「チカホ歌声サロン」とし、通りに看板で告知する。その日の予定曲を予め掲示しておき、「ぜひみなさんで一緒に歌いましょう!」などと書いておく。手始めにそんな手段を試してみたい。

 みんなで歌える曲の候補曲を目下絞っているが、いわゆる「歌声喫茶」の定番曲では芸がないので、自分の特徴をある程度活かしたもの、たとえばフォークや洋楽、新しい曲などを重点的にセレクト中。


 並行して、以前にチカチカパフォーマンスでも数回試みた「座って歌う」という体勢に関し、再度の調整を試みた。
 座って歌うと聴き手が通りから見下ろす形になるので、距離感が狭まる、という傾向は確かにあった。問題は普段立って歌う体勢に固定してあるマイクスタンドや電子譜面を、短時間で座って歌う体勢に組み直す煩雑さだった。
 そこで煩雑さの原因となっている電子譜面の着脱に関し、座って歌い場合はマイクスタンド直付けをやめて、譜面台を利用した完全分離式のスタンドを使うよう修正した。
 これにより、マイクスタンドの組み直しはブーム部の角度変更とマイクの挿し方向の変更だけとなり、ごくシンプルなものとなった。

 椅子は改良を重ねた組立式のものがすでにあるので、そのまま使える。全体として機材の重量がやや増えてしまうが、仮に立って歌った状態で思うように運ばなかった場合、再度試してみる価値はありそうだ。