あとで聞いたが、これまでずっと使ってきた会場のカラオケ機が突然の故障で使えず、レンタルは費用が予算オーバーで困っていたらしい。
昨年暮れから、ライブ前になると決まって天候が悪化。前々回は豪雪で車が出せずに、無念のキャンセル。前回は滑り込みで除雪は間に合ったが、思いがけぬ車のバッテリ上がりで対応に振り回された。
今回も前日から大雪注意報が発令され、20センチを超す積雪に見舞われた。幸いに明け方までに雪は峠を越し、除雪車もやってきたが、玄関前の除雪に1時間を費やした。
16時から新年会が始まり、挨拶などあって、予定通り16時10分からライブ開始。休憩をはさんで前後半に分け、正味48分で16曲を歌った。極端な隔たりは避け、最近の傾向である幅広いジャンルからの選曲を意識した。
《前半》16:10〜16:33
「憧れのハワイ航路(リクエスト)」「お富さん」「知床旅情」「ソーラン節」「幸せなら手をたたこう」「矢切の渡し」「エーデルワイス」「あの素晴しい愛をもう一度」
《休憩》16:33〜16:40
《後半》16:40〜17:05
「つぐない」「お座敷小唄」「年下の男の子」「雪が降る」「月がとっても青いから」「浪花節だよ人生は」「リンゴの唄」「二人は若い」
聴き手は40人ほど。60〜80歳の地域中高年が中心で、子供も2人いた。会場が思いのほか広く、立派なステージも常設されていて、PAは2台準備して正解だった。
乾杯の直後から歌い始めたこともあって、前半は食べるのに忙しく、拍手はまばら。まあ、これは過去の酒席と同じ傾向で、ある程度覚悟していた。
比較的反応がよかったのが、「幸せなら手をたたこう」。全員が畳に座っているので、いつも2番で歌う「幸せなら足ならそう」が使えない。やむなく予備の歌詞「ほっぺつねろう」で代替したが、「ギュツギュ」と擬音を入れたので、うまく収まった。
反省は手拍子系の2曲を早い時間に歌ったこと。「お富さん」「ソーラン節」がそれで、飲食に忙しい時間帯では、手拍子を暗黙に促す曲は避けるべきだった。
たとえば「ブルーライトヨコハマ」のような、明るめの昭和歌謡を選択するのが無難だったろう。
「エーデルワイス」はこの日が偶然誕生日だというK子さんにむけたお祝いソング的位置づけ。「何か華のある曲をぜひに」とのリクエストに応えたものだ。
曲間のMCが使いにくい状況ということもあって、前半が予定より2分早く終了。休憩時間を3分詰めて、後半は予定より5分早く開始した。
後半は飲食も一段落し、聴き手の側にも歌に耳を傾ける余裕が出てきた印象。前半よりも手応えを感じたが、お酒の間隙を突いて歌で引きつける難しさを、改めて思い知った。
「お座敷小唄」は前回がいつだったのか思い出せないほど久々に歌った。そう苦手な曲ではないが、介護施設側から敬遠されることが何度か続き、長く封印してきた。しかし、酒席でなら許されるはず。
結果として前半の「幸せなら手をたたこう」に匹敵する手応え。宴会には相応しい曲である。同系列の「ノーエ節」もおそらく受けたであろう。
プログラム上のラストは「リンゴの唄」だったが、MCでその旨を告知すると、ひとりの女性がステージに近寄ってきて、ぜひ一緒に歌いたいという。快諾し、前奏を軽く弾いてキーを確認すると、それでOKとのこと。
あいにくマイクが1本しか準備してなく、スタンドから外してその女性に持っていただいたが、大変に美しい高音で驚いた。あとで聞くと、合唱をやっていたことがあるという。
一度ギターの生伴奏で歌ってみたかった、願いが叶って嬉しい、と感激していた。
やや時間が余ったので、「二人は若い」を時間調整として歌う。全体としてライブ自体が「多いに盛り上がった」とは言い難いが、途中でお酒が足りなくなり、急きょ追加注文したという。宴会のBGM的生演奏としての役割は果たせたようだ。
K子さんにも喜んでいただき、最も苦手としていた酒席でのライブにも、ある程度の見通しがついた。