夏が過ぎれば弱まることを期待したが、秋から冬に差し掛かっても、臭気は一向に衰える気配がない。シンクに付属の排水トラップに異常はなく、そこからの臭気ではなかった。
特にシンク下のドアを開けるとひどく、どうやら排水管の収まりに問題がありそうだった。
サラリーマン時代は汚水処理の専門会社に10年近く勤めていて、汚水関連知識は豊富。下水臭が室内まで上がってくるとすれば、最も怪しいのは床と排水管との接続部だ。何らかの理由で隙間ができ、そこから上がってくるに違いない…。
そう目星をつけ、まずシンク下収納から物を出し、排水管を調べてみた。
写真上の白いプラスチック板の左端を持ち上げ、手前に回転させると、排水管と床との接続部が見える。にらんだ通り、隙間を防ぐキャップが緩んでいた。これでは臭気はもちろん、虫やネズミまで入り放題である。
本来は閉じているべきキャップが、なにゆえ開いてしまったのか、理由は不明。もしかすると、15年前の施工当初から締めが甘かった可能性もある。ともかくも、犯人はこれだ。
本来は閉じているべきキャップが、なにゆえ開いてしまったのか、理由は不明。もしかすると、15年前の施工当初から締めが甘かった可能性もある。ともかくも、犯人はこれだ。
カバー用のプラスチック板をいったん上に持ち上げ、開いていたキャップを床の受け枠に強くねじ込む。キャップと排水管との接続部も怪しかったので、念のためここにもビニールテープを巻いた。
作業終了後、ドアをしばらく開放したままにして、収納内に溜まっていた臭気を抜く。数時間経って下水臭は完全に消え、快適な空間が戻った。
本日のDIY難度、5段階中の2。作業自体は難しくないが、トラブルの原因を追い込んでいくプロセスが、やや難解か。水道屋に頼めばおそらく解決するが、街の便利屋さんあたりでは見抜けない可能性がある。