給油口に取り付けて対処する専用品は、かなり前から市販されているが、3千円〜6千円と高価。1回抜き取られると数万円は失うので、それを考えると安いものだが、何とか自作できないか考えた。
以前に灯油タンクに自作の屋根を取りつけていたことがある。脚部にある穴を利用し、木材を差し込んでボルト固定する手法で、調べてみたらその時の材料が一部残っていた。
脚部に固定した木材とエア抜き用のパイプを利用し、木材の棒を掛け渡して給油口から灯油が抜き取られないよう邪魔をする案を思いつく。さっそく実行した。
12月に入って気温が下がり、終日マイナスの真冬日だったが、陽射しはそれなりにあって無風。雪も全くないので、外でのDIYが全くやれないわけではない。
方針を決めて材料の採寸と加工を始めたが、いざやり始めるとあまりの寒さで継続が困難となる。低温で塗料のノリも悪く、加工した材料の塗装は室内でやった。ライブスケジュールが詰まっているので体調を崩してはならず、組立ては翌日に持ち越した。
翌日、厚手のセーターやオーバーズボンで完全武装して組立て開始。だいたい予定通りに運んだが、工具を使ったこじ開け防止の部材が新たに必要なことが分かり、間に合わせの材料を仮止めして凌いだ。(写真の無塗装の部材)
鍵は一般の南京錠ではなく、古い番号式の錠を使った。南京錠を使っていて、鍵穴に金属片を押し込まれて復帰に大変な思いをした、という怖い記事をネットで見た。油断のならぬ世の中だ。
ひとまず完成したが、あくまで廃材利用の経費ゼロ装置なので、市販品のような完璧さはない。工具を使って本格的にやれば、5〜10分で破壊可能であろう。
しかし、その手間と破壊に要する時間、破壊時の騒音などを考慮すると、犯罪抑止策としては充分効果的と思われる。
錠を外せば横材が自由になり、給油口が普通に使える仕組みになっている。その性質上、詳しい構造や作り方は説明できない。やってみようと思われる方は、写真を見て各自研究されたい。