2014年12月26日金曜日

豪雪の教訓

 今年最後のチカチカパフォーマンスにエントリーしていたが、未明から次第に激しくなってきた雪が、朝起きるとさらに勢いを増していた。ネットで雪雲の動きを調べると、自宅の真上あたりに居座っていて、全く動く気配がない。

 ぎりぎりまで待って12時くらいから自宅前の除雪を始めた。前日の分は明け方に除雪車がきてどかしてくれたが、その後の激しい降りで道路は再び雪に覆われている。
 北側の隣地2区画分の道も含め、1時間半ほど作業して、ようやく車が出せる最低の幅は確保した。急いで遅い昼食をとり、機材一式を積んでただちに出発。いつもよりかなり遅れたが、幸いにこの日は他との共演がなく、時間調整の必要がない。


 出た途端に雪山にハマり、スリップで動かなくなる。スノーヘルパーを使って脱出し、その後は除雪した北側3区画まで順調に走ったが、西に曲がった途端、前方に雪にハマった2台の車。深い雪道では、スピードを落とさずに一気に突っ走るのが基本だが、停まらざるをえない。

 ほどなくして2台の車は脱出したが、今度は自分の車が前にも後ろにも動かなくなった。妻の応援を頼み、スコップやスノーヘルパーを総動員して格闘するが、進展なし。雪はますます激しくなり、衣類や靴も濡れて疲労困憊である。
 2キロほど離れたJR駅に徒歩で向かう手段も一瞬考えたが、重い機材を背負って吹雪の中を行くのは、さらなる困難が予想された。
(この日は最寄りのJR学園都市線も吹雪で終日運転休止だったと、後で知った)
 この日のパフォーマンスは難しいとこの時点で判断し、車は道端に放棄し、いったん家に戻って事務局に電話連絡。事情を話してキャンセルさせてもらった。
(当日のキャンセルは原則不可だが、事故急病等の特殊事情の場合は例外的に認められる)


 濡れた衣類をみたび着替え、車の撤収に再度向かう。道路の真ん中に放置してあるので、最低でも自宅車庫まで戻す必要がある。
 騒ぎを知って隣家のご主人が手伝いに出てくれて、敷地内で車をUターンさせてもらう。転回ができず、ずっとバックで戻ろうとしていたので、ようやく前向きで車を動かすことが可能になった。

 そのまま一気に走らせて自宅まで戻ったが、雪山が邪魔をして、普段のようにバックで車庫入れすることは不可能。やむなく頭から入れてようやく決着した。
 時計を見ると16時近く。延べ4時間近くも雪と格闘していたことになる。
 近隣のアメダスによると、積雪深は116センチに達していて、12月としては記録的。この地に住んで15年になるが、これほどひどい目にあったのは、過去に1〜2回しか記憶にない。

 これまで真冬のチカチカパフォーマンスはこうした事態を想定して、直前までエントリーを保留していた。今回はまだ12月ということで、エントリーが2日前。多少の油断があったかもしれない。
 これまでキャンセルは一度もしたことがなく、それは密かなる矜持でもあったが、予想もしない当日キャンセルをやらかしてしまい、一時はかなり落ち込んだ。

 月に2回はチカチカパフォーマンスを演りたいと常々思っていて、今月は多くの場で様々な経験をしたにも関わらず、再度のエントリーにこだわった理由はそこにある。しかし、いささか欲張りであったということか。
「何事もほどほどに」〜豪雪で得た教訓である。