2014年12月20日土曜日

喜寿祝いで歌う

 予想外の事態で3日連続のライブとなってしまった2日目である。この日は夕方のライブの前に、年明け早々に実施される市内の寺でのコンサート(新春大般若祈祷会)の会場調査にも行く約束になっていた。
 寺は市の中心部近くにあり、このところ雪と悪路による交通渋滞で、時間ギリギリの状態が続いているので、かなりの余裕をみて家を出た。

 昨日と違う幹線道路を選んだせいか車の流れは順調で、早めに先方に到着。そのまま30分ほど会場の下見をし、当日のスケジュールを打ち合わせる。
 聴き手は檀家の方々150名ほどで、心配していたPAは、寺の本堂に立派な音響装置が備えつけてある。実際にマイクで歌ってみたが、近隣の地区センターにも負けない音。問題なく使えそうだ。


 その足で都心のホテルへと向かう。ある市民グループの定期総会があり、代表の方の喜寿をかねたお祝いが同時に実施される。その余興として歌う。

 声をかけてくれたのは、チカチカパフォーマンスの聴き手として知り合い、その後町内会女性部懇親会に呼ばれたり、今月初めの叙情歌サロンにも来てくれたSさん。ふとした縁で、人と人とのつながりは静かに広がってゆく。
 場所は時計台の真横で、札幌のど真ん中。渋滞もなく、約束より30分も早く着いてしまった。Sさんはすでに準備中で、私も早めに設営を始める。
 この日もPAはスピーカー2台方式。会場の下調査が不可能だったので安全をみたが、実際にテストしてみると、やや音が大きすぎるという結論。1台に減らす選択もあったが、両方のボリュームを絞る方向に落ち着いた。

 17時から総会が始まり、私の出番は20分後。設営が早く終わったので、開始までの30分をロビーで過ごす。こんなに余裕があるのも久しぶりだ。
 予定通りに17時20分からライブ開始。およそ40分で11曲を歌った。

「ボラーレ(オリジナル訳詞)」「バラが咲いた」「バラ色の人生」「サボテンの花」「川の流れのように」「灯台守」「雪が降る」「星影の小径」「白い想い出」「時代」「聖母たちのララバイ」


 選曲リストは10月末にSさんに送り、了解をもらっていたもの。喜寿のお祝いを意識し、人生を懐かしく振り返る曲を中心に構成した。洋楽系を4曲選び、ややバタ臭い雰囲気にしたのは、会の趣旨と代表の方の略歴に合わせたもの。

 聴き手は20名ほどで、40〜70代と年齢層は広く、男女比も半々といったところ。ライブ中は終始静ひつで、一瞬手応えがないような印象もしたが、歌い終えるごとの拍手は熱く、長かった。
 5曲目の「川の流れのように」では、リストにはない「愛燦々」との二択形式にした。主賓でもある代表のHさんにお好きな方を選んでいただくという趣向だったが、結果としてHさんはプログラム通りの曲をチョイス。
 10曲目の「時代」では、こんどは参加者全員に「地上の星」との二択形式を提案。拍手で選んでもらったが、圧倒的に「時代」が支持された。昨日の複合型障がい者施設でも同じ試みをしたが、こちらでは「地上の星」が強かった。場によって嗜好は異なる。
 この「二択形式」は、先日のチカチカパフォーマンスで初めて試みたが、聴き手をライブに引き込む有力な手段となる。今後もいろいろ試してみたい。

 MCがやや長すぎたせいか、終了は18時を1分ほど過ぎてしまい、進行の都合でアンコールなどはなし。Sさんが気を遣って終了後にオリジナルCDの告知をしてくれて、持参のCDが3枚売れた。
 途中、さすがに疲れを感じたが、大きなトラブルもなく、無難に乗り切った。推挙してくれたSさんの面目もつぶさずに済み、これまで例のない新しい場も切り拓けたと思う。