2013年7月11日木曜日

伝わる歌

 夕方の定例練習中に電話が鳴り、よく聞き取れなかったが、どうやらライブの依頼らしい。もう一度お名前を、と問うと、年に一度はライブを頼まれる遠方の有料老人ホームからだった。

 最初はネット経由で依頼があり、その時に職員として施設にいた方が別の施設に移動し、連絡先を探し当てて依頼されたのが始まりで、それが2007年のこと。以来毎年一回のペースで、細いが確かな信頼関係が続いている。


 実はそのときの担当者は一昨年、別の施設に移動してしまった。全国規模で展開する施設の場合、移動はよくある。これで縁が切れるかと思いきや、別の職員の方が跡を継ぐ形で、依頼は途切れずに続いている。
 31年前に事業を始めた際、「自分のやった仕事は、モノ言わぬ営業マン」という言葉を信じ、ひたすら努力を重ねて仕事(建築デザイン系)を納めてきた。一家離散することもなく、細々と事業を続けてこられたのは、そんな姿勢を見失わずにいたからだと信じている。
 どうやら同じことが、趣味道楽の世界に過ぎない弾き語り活動においても、そのまま当てはまるようだ。

確かな歌は、心から心へと伝わってゆく