2012年4月29日日曜日

蘇る旧交

 先日作ったフキノトウ味噌がなくなったのを見計らうように、周辺空地でフキの葉が開き始めた。さっそく採って、いつものようにフキの佃煮を作る。
 もう何年もこの時期にやっていることなので、レシピなしでやったが、茹でたあとに漬けておく時間が少し長すぎた感じで、やや柔らかめの仕上がり。フキの佃煮は毎年数回作るが、いつも初回は茹で過ぎてしまう。それでも酒のアテとしては充分食べられるが。


 GW前半の中日だが、天気がはっきりしない。午後から学生時代の友人宅に行く約束があり、仮に雨となってもあまり問題なかった。
 サークルの弓道部で4年間苦楽を共にした友人だが、定年後に首都圏から故郷である北海道に、つい最近Uターンしてきた。札幌近郊に戸建住宅を以前から所有していて、ずっと人に貸していたが、ようやく自分たちが暮らせる運びとなったらしい。
 本人とは20年ぶりほど、奥様とは実に40年ぶりの再会である。しかし、夫婦とも互いに若い頃から既知の仲なので、今日は休暇で家にいた妻も連れていった。

 友人は雇用延長でまだ働いているそうだが、以前に比べて仕事量はめっきり減ったとか。失われてはいたけれども、心のどこかではつながっていた気がする20年、40年の月日を埋めるように、そして懐かしむように時間が過ぎていった。
 生きていると思い通りにはならないことも多々あるが、それでもやっぱり生きていて良かったじゃないか。そんな思いを互いに確かめ合った得難いひとときだった。