2012年4月24日火曜日

懐かしい味

 都心のホテル、ロイトン札幌内にある写真スタジオで使えるというチケットが息子から送られてきた。期限が4月末日とあまりない。ちょっと迷ったが、せっかくの好意なので、葬式写真にはなるかと、利用することにした。
 事前に電話予約をし、正装ではなく、ラフな普段着で写してもらうことに決定。夫婦二人だけでプロ写真家に写してもらうこと自体が結婚式以来。
「姿勢が傾いている」だとか、「表情が硬い」などとさんざ駄目を出されつつ10枚ほど写したが、使うのはたった1枚のみである。

「どれがいいでしょう」と提示されたのはラストの3枚のみ。その前に写した分は要するに肩慣らしのようなものだったらしく、選択候補からは外されていた。
 ちょっと迷って結局は妻にゲタをあずけ、ラストの1枚に決定。カメラマンが無理に笑わせた写真は妻も私もOKを出さなかった。二人とも根が真面目なのである。


 予約していったせいか、15分ほどで撮影終了。その後、近くの丸井デパートに行く。今朝の新聞にバーゲンのチラシが入っていて、創業140周年記念セールだそうな。
 妻は夏用の通勤バックがお目当てで、私は妻の指示で地下1階の名物、とうまん売り場に向かう。こちらも創業60周年記念だという。50年前の小学生のときによく食べたが、作る器械は当時と全く変わらぬオートマチック式で驚いた。

 限定60パックの安売り記念セットは売切れていたが、1個42円の通常価格品を12個買う。家に戻ってさっそく食べたが、上品な白あんの味は創業時と少しも変わってなかった。
 50年前の定価は1個7円。価格は約6倍になったが、大卒初任給が2万円弱の時代だったから、そんなものだろう。懐かしい味で懐かしい思いにしばしふけった。