私の歌を「南こうせつに似た美声だ」とほめてくれ、2巡目の冒頭で、さりげなく「神田川」のイントロなど弾いて誘ってくる。私もそれに応じ、ワンフレーズだけボーカルでつき合った。フォークもその例外ではないのだ。
このところ私が心掛けている世界に限りなく近く、弾き語りの大先輩として、おおいに共感した。
実は最近になって音楽専用名刺の先頭に、「叙情歌シンガー」と印刷したばかり。無理矢理ジャンル分けするならば、私の歌はフォーク、シャンソン、演歌、童謡、その他オリジナル、等々ということになろうが、いちいち説明するのも面倒くさい。要は歌が聴き手の心に届くか否かである。
最近活動を始めた地域センターでも、「得意なのは叙情歌です」と公言しているし、実際に歌っている歌も、その切り口に沿ったもの。私にとってジャンルは、次第に無意味になりつつある。
最近ではこれまで歌ったことのないラテンやハワイアンも取り入れていて、目下練習中なのが、「真珠貝の歌」と「ククルクク・パロマ」。どちらも「叙情歌」という切り口なら、不思議にすんなり収まってくれる。
シャンソンやカントリー等に関しても、好んで歌うのはこの「叙情歌」という切り口に沿うもの。もしかすると私のジャンルは「叙情歌」か?いやいや、やっぱしノンジャンルシンガーでしょうよ。