2020年10月14日水曜日

ぐるり紅葉ドライブ

 郊外の紅葉が見頃になり、以前から構想にあった定山渓から小樽へと抜ける朝里峠の紅葉を観に行くことにした。10月は夫婦の誕生月であり、誕生会をかねてのドライブでもある。
 以前にも一度行ったが、見頃を過ぎて枯木だけの味気ない紅葉狩りだった。同じ轍を踏まぬよう、慎重に情報収集。今週中が見頃と判断した。

 途中で食事する店の営業日や天気予報もにらんで、今日を実行日と決める。出るついでに、実家の冬準備と墓参りも済ませることにした。


 10時40分に家を出てまず実家に寄り、5ヶ所の排水トラップに不凍液を入れ、トイレ便座をビニール袋で覆い、基礎給気口を閉じる。

 その後霊園へと向かう。出掛けには晴れていた空が次第に怪しくなり、時折雨がパラついてきた。しかし本降りになる気配はなく、手早く墓参りを済ませる。
 例年冬ごもり前のこの時期に墓参りをするが、今回は墓石周囲の玉石に多数の苔が発生していることに気づく。購入後12年の月日を感じるが、荒れ果てた印象になりかねず、いったんバケツに移して丁寧に水洗いした。


 来た道を戻って平岸通経由で国道230号に合流。定山渓への道途中にある飲食店で長崎ちゃんぽんの昼食をとる。時計は13時ちょうど。
 外の店で食べるのは実に7ヶ月ぶりだったが、店は空いていて客は一人。食べている途中に2人入ってきたが空いていることに変わりはなく、三密とは無縁だった。

 ネットで見つけた小さな店でもコロナ対策は万全で、入口でいきなり消毒。マスクなしの入店は不可で、運ばれてきてからマスクを外して食べ、食べ終わると直ちにマスク。客が入ると入口を開けてしばし換気、といった徹底ぶりだった。
 ちゃんぽんは美味しかったが、九州で食べた本格ちゃんぽんに比べると、スープがやや淡白。高齢者には量が少し多すぎて、何とか食べきった。


 13時40分に店を出て、道道1号を北へ走り、朝里峠経由で小樽へと向かう。標高が上がるにつれ、紅葉がじょじょに進んで目に染みる美しさだった。
 相変わらず雨がパラつくが、雲間からたまに差し込む陽光が紅葉を鮮やかに引き立てる。

 トンネルとカーブがやたら多く、あちこちで工事をやっていて走りにくかったが、1時間ほどで小樽に入る。


 国道5号を右折し、15時5分前に張碓峠頂上付近のカフェ「View Cafe」に入る。以前から気になっていた店で、ようやく行けた。
 石狩湾沿いの崖上に店はあり、広い窓から海が一望できる。平日にも関わらず、そこそこ混んでいたが、三密にならないよう客の座る席を店側が調整していた。消毒やマスク、換気等の対策も万全で、利用者としては安心できる。

 私はケーキ&アイスクリームセットを、妻は珈琲ゼリーセットを注文。深い味の珈琲を飲みつつ、窓から眼下に広がる絶景をボーと眺めているだけで落ち着ける店だ。


 長居せず、40分ほどで退出。出かける前に作った予定表より、25分早い。そのまま5号線を札幌に向かい、途中のビッグで夕食の食材を購入。帰着はあたりが薄暗くなる前の16時45分だった。
 朝からの走行距離は132キロ。札幌郊外を時計回りにぐるり一周する久しぶりの長距離ドライブだったが、これといったトラブルもなく終えた。
 美しい景色と久しぶりの外食もあって、妻は大満足。今後定期的な郊外のカフェ巡りを提案された。

 月に3〜4回忙しくやっていたギター弾き語り活動は当分再開の見込みがなく、母の死に伴う一連の雑事もすでに峠を越えている。車を使った近郊のカフェ巡りは、新たな時間の過ごし方の有力候補だった。
 空いてそうな曜日と時間帯、そしてコロナ対策をしっかりやっている店を慎重に選べば、感染を極度に恐れる必要はないかもしれない。