2017年10月11日水曜日

福祉のまち事業で歌う

 札幌市社会福祉協議会が手がける「福祉のまち推進事業」の一環として実施された、地域のふれあいお楽しみ会で歌った。
 きっかけは今年6月に歌った認知症カフェ。参加者に事業の関係者がいて、カフェ主宰のS子さん経由で出演を打診された。いつも思うが、地道でも真摯に活動を続けていれば、道は同じ志を持つ別の場所にどこかでつながっている。
 イベント開始は11時で苦手な午前中ライブだが、やはり今年から関わっている市の介護予防事業でも午前中開始が基本。高齢者が対象の公的事業では避けられないスケジュールのようだ。

 場所は6月の認知症カフェに近いまちづくりセンター。開始25分前に会場に着いて、たくさんの関係者と挨拶を交わす。プログラムをもらったが、ゲスト出演は私一人で終了後に会食、その後カラオケ余興と続く。
 裏面には参加者の席割りが記載されていて、数えてみると参加者は86名。男女比は4:6ほどだった。


 予定ちょうどの11時に開始。まず代表者の挨拶があり、11時10分から歌い始める。先方の希望通り、50分で18曲を歌った。

《セレクトタイム》
「高校三年生」「赤い花白い花」「涙くんさよなら(初披露)」「星影のワルツ」「サン・トワ・マミー」「荒城の月」「恋の町札幌」「バラが咲いた」

《リクエストタイム》
「つぐない」「アメイジング・グレイス」「小樽のひとよ」「ここに幸あり」「いちご白書をもう一度」「昔の名前で出ています」「ルビーの指輪」「青春時代」
 15センチくらいの小さなステージとプロジェクターが用意されていて、歌詞はリアルタイム表示である。会場が縦長で、いわゆる「うなぎの寝床」。聴き手が予想よりもはるかに多く、音の返りがほぼないので歌いにくい。事前の打合せ不足で、PAを2台準備してこなかったことを少し悔やんだ。
 あとで知ったが、参加者は近隣の21町内会から広く集まっていた。単一町内会ではなく、飲物も一切提供されていないこともあってか、場は非常に大人しい。そんな状況をある程度見越し、構成は叙情系の曲を中心にした。

 場は静かだが1曲ごとの拍手は盛大で、手応えそのもは決して悪くない。「星影のワルツ」では歌が終わる前にさざ波のような拍手が湧いた。確かめていないが、ライブによるイベント自体が少ないのかもしれない。


 25分が経過して、打合せ通りリクエストタイムへと移る。スタッフの一人だったS子さんがメッセンジャー役を引き受けてくれて、10曲を超すリクエストがすでに集まっていた。
 メモを見ながら、演歌系とそれ以外の曲のバランスをとりつつ歌い進める。「ここに幸あり」では間奏で拍手が湧いた。場は明らかに叙情系の曲を求めていた。

 時間の都合で歌えなかったリクエストは、「知床旅情」「昴」「愛の讃歌」「別れの朝」「糸」といったところ。やはり叙情系の曲が圧倒的で、この種の場ではそうした嗜好が強いことを再認識した。
 喉の調子はまずまずで、これといったミスもなく、12時ちょうどに終了。公的組織が主催する場合、時間には厳密さが求められる。
 関係者を中心に労われたが、「時間がちょっと足りなかった感じでしたね」と複数の方から言われた。歌っている本人にも、確かにそんな感覚はあった。対象地域が狭い介護予防事業なら時間はアバウトだが、そこが運営の難しさだ。
 しかし、ライブ自体は喜んでもらえたので、次につながる。