2017年2月26日日曜日

大きなハズレなし

 車で40分ほどの介護付有料老人ホーム誕生会で1年ぶりに歌った。施設長のMさんとは10年来の長いおつき合いがあり、社内移動で職場が変わるたびに呼ばれている。
 今回の施設では11年前に最初にお会いしていて、私は記憶にないが、当時はまだ役職は主任だったという。いつの間にか月日が流れている。

 依頼はいつもFAXでやってくるが、文面に「みなさんの心が元気になり、いっしょに口ずさめるようなライブを!」との希望があった。
 今回の施設は全体的に大人しい方が多い。幸い、同じ系列の別施設で先月歌ったばかりなので、そのときの構成を中心に微修正を加えて臨んだ。
 あいにく昨夕から降り出した雪がかなり積もった。安全をみて開始1時間以上前に家を出る。大きな渋滞もなく、開始15分前に到着。
 予定をやや遅れて14時25分くらいからイベント開始。まず施設のイベントがあり、14時35分くらいから歌い始めた。予定外のアンコールなどあり、30分強で11曲を歌う。

「三百六十五歩のマーチ」「蘇州夜曲」「二輪草」「ここに幸あり」「喜びも悲しみも幾歳月」「高校三年生」「さくらさくら」「旅の夜風」「港が見える丘」「リンゴの木の下で」「月がとっても青いから(アンコール)」


 先にもふれたように、場としては完全に傾聴型である。じっくりバラード系の曲に徹したいところだが、施設長さんの望まれた「みなさんの心が元気になる曲」という条件がある。しんみりし過ぎるのは禁物で、そのあたりのサジ加減が難しい。
 いつものことだが、施設長さんを中心に手拍子や拍手で上手に場を乗せてくれたので、その点ではやりやすかった。MCでは特に促さなかったが、共に口ずさんだり、手拍子をくれる方も多くいた。

 前半はやや大人しい印象だったが、「喜びも悲しみも幾歳月」あたりから場が次第に熱くなってくるのが分かり、「さくらさくら」でそれがピークに。
 寒暖の差が激しく、喉の調子を維持するのに難しい日々が続いていたが、今回に限っては大きなハズレがなかったと思う。
 先方の希望通り、30分ちょうどで終えたが、進行を担当していた若い女性職員さんから突如「アンコール」の声。時間には厳密な施設で、事前の打合せには全くなかったが、ただちに応じた。

 終了後はお茶とケーキが並んで茶話会のような雰囲気になったが、「いい歌だったね」と話し合う入居者の声が機材を片づけている私の耳にも届き、嬉しかった。
「次回はラストでいっしょにぜひ歌いましょう」と、施設長さんとの雑談の中で自然に話がまとまる。実現するといい。