主治医から退院の許可が出ている以上、早いほうがよいと考え、明日にお願いすることを即断した。
施設が車椅子対応車で迎えに来てくれるそうで、私がすべきことは私物をまとめることと、入院費の精算くらい。長姉には携帯メールで要旨だけを連絡した。
手配が一通り終わって、何気なくユーティリティの壁を見ると、暖房ボイラの上の壁が、なぜか濡れている。さわってみると、まだ新しい水シミができている。
洗濯を終えたばかりだった妻に尋ねてみると、覚えがないという。雨は降ってなく、外部からの漏水や結露水は考えにくい。懐中電灯を照らして入念に調べてみると、給湯ボイラの下端がわずかに濡れていて、水の雫が滴ってくる。犯人はこれだ! 何らかの理由でボイラ内部が破損し、中から水がこぼれ落ちてくるのだ。凍結はあり得ない時期なので、17年間使い続けたことによる、本体の破損と思われた。修理も考えられたが、すでに寿命であることは確か。7月中旬に暖房ボイラを交換した際、「次は給湯ボイラをお願いします」と業者に告げてあり、機種も仮決定して概算見積もとってあった。
ただちに業者に連絡を入れる。偶然だが、すぐ近くに見積りに来ているという。1時間ほどでやってきて、現場の再調査。機種は変更なかったが、「続けて依頼してもらったので」と、費用はさらに安くしてくれることになった。
工事は最短となる明後日の午前に決定。2日間シャワーが使えないが、暑くも寒くもない時期で幸いだった。
午後から5年に一度の免許証更新に行く予定でいたが、思わぬ電話やトラブル、その後の手配などで時間がとられ、時間がぎりぎりになってしまった。
しかし、明日と明後日の予定は詰まっていて、来週は休日やライブの予定もある。あまり先延ばししたくはなかったので、予定通り出かけることにした。
12時50分に家を出て、札幌市〜石狩市〜小樽市〜札幌市と抜ける裏道を快調に走る。35分弱で札幌運転免許試験場に到着し、最終講習にゆうゆう間に合った。
なぜか窓口はどこも空いていて、しかもゴールド免許の優良講習者。手続きはスイスイ進んだが、講習中に施設から電話が入る。終了後に連絡したら、退院後の母の扱いに関し、いろいろ確認された。要は介護形態がこれまでと大きく変わるので、一部の契約が変更になるらしい。
トイレや入浴など、新たなサービス契約が必要となる。これまでより自立度がかなり下がるので、やむを得ない。
帰りの車中で長姉からメールが入る。明日の退院に立ち会ってくれることになった。いろいろと対応に追われ、目が回る一日だったが、まだしばらく気は抜けない。