2016年10月14日金曜日

続・PB太陽集熱器

 今年2月にミニサイズで試し、結果が良好だったペットボトル太陽集熱器の改良版が、8ヶ月の時を経てようやく完成した。
 プロトタイプは4本を縦に単純連結しただけだったが、空気の滞留時間が短く、両端を切ってつないだので、容量も小さいという欠点があった。

 そこでペットボトルの容量ロスを極力少なくし、空気の滞留時間を長くするべく、ペットボトルを人間の小腸のように迷路型に接続することを思いついた。
 設置する居間の南窓サイズを考慮し、22本のペットボトルを使うことにした。炭酸用の1L透明ペットボトルをひたすら集める。
 プラスチック溶接の技術を駆使し、まずは横2本つなぎのセットを11個作ったが、季節はすでに夏。太陽を集めるよりも遮ることが先決で、作業はしばし中段した。


 季節は流れ、ようやく太陽の熱を集める秋がやってきた。まずは実績のある木製の太陽集熱器を設置したが、ペットボトル太陽集熱器もいよいよ仕上げる時期到来である。
 数日前から時間を見つけてはコツコツ作業。ようやく形になった。以下、その工程である。
1)2本つなぎのペットボトル端部をハンダゴテで溶かしてふさぐ。窓サイズから逆算し、蓋をしたままでは収まらないことが判明し、やむなくやった作業。難易度は高いので、可能なら普通に蓋を利用するのが得策。


2)2本つなぎのペットボトル底側に、別のペットボトルから切り取った飲み口部分だけを横向きにプラスチック溶接する。円定規で下書きし、穴開けもハンダゴテを使う。取付け位置はなるべく端部に近いほうが効率は上がる。


3)完成した11セットを経路が連続S字形になるよう、交互にプラスチック溶接でつないでゆく。反対側に黒のビニールテープを補助的に使う。テープは背面(窓ガラスと反対側)にあたる側に貼る。
 空気吸い込み口にあたる底部の1セットだけは、端部を塞がずに穴を開けておく。最上部の吹き出し口は上向きに穴が開いたまま。


4)100均ダイソーで10枚108円で買ったB4版黒画用紙を5枚使い、背面(窓ガラスと反対側)にあたる部分を覆う。固定は黒ビニールテープ。透明部分が窓ガラス側となる。


 写真は窓の南西角に設置した様子。右側に6年前に作って日々活躍中の木製太陽集熱器が見える。完成が夕方だったので、実際の効果を試すのは明日以降の晴天日となりそう。

 思いついてから完成まで、大変な労力と時間を要したが、かかった費用は黒画用紙の108円とハンダゴテの電気代だけ。
 DIY難度は非常に高く、5段階中最高の5。プラスチック溶接に自信のない方は、100均で売っているグルーガン(樹脂溶着器)を利用することをお勧めする。