2016年10月17日月曜日

時は流れゆく

 母の暮らす施設で、夕方から今後の介護方針全般について打合せがあった。場所は母の生活する居室。6畳ほどの広さだが、ここに関係者6人が集まった。
 メンバーは現施設のケアマネジャーとデイサービス部門の責任者、さらには今週から通うことになった通所リハビリ施設のケアマネジャーとリハビリ担当者、そして母と私だ。

 居室には椅子が1個しかなく、母以外は立ったままで打合せを進行。相談室を使うのかと思っていたが、施設の形態があくまで「住宅型有料老人ホーム」なので、利用者が借りている形となっている居室の調査もかねてのことらしい。
 退院後の介護サービス形態の変化や、直後の母の施設内徘徊等を経て、事態は大きく動いた。
 現施設からの勧めもあり、次なる施設を探して精力的に動き回った結果、退院の翌日、つまりは母が問題行動を起こした当日には、第一候補として知人が紹介してくれた老健施設におもむき、関係者と面談。その日のうちに施設内見学と当面の介護サービスの内諾をもらった。

 ただちに老健施設に移るのは空きの関係で困難。当面は余裕のある通所リハビリ施設を利用することになり、先週金曜には体験利用までこぎつけた。
 母の振る舞い等に大きな問題はなく、家族にも異存はなく、今週から本格的に通所リハビリをお願いすることになった。

打合せ帰りに買った来年のカレンダー。時は確かに流れている。

 火曜・水曜・金曜の3日間は車で20分ほどの通所リハビリ施設に通い、自立歩行にむけてのリハビリや昼食、体操やレクレーション等の活動を60人の利用者と共に行う。
 朝は8時半に現施設まで車で迎えに来てくれ、夕方は16時半に送り届けてくれる。朝食後にそのまま食堂にとどまって迎えを待ち、夕方は食堂まで送ってくれて、そのまま夕食へと移行する。送迎に関わる家族の負担はない。
 日中の時間が集団で過ごせ、食事毎に3階の居室に行き来する必要もなくなり、現状で最も問題になっている徘徊による転倒や階段転落等のリスクが大きく軽減される。
(転倒リスクをゼロにすることは在宅介護はもちろん、どの施設でも不可能)
 受け入れ側の都合で、土曜〜月曜の3日間は続けて行き場がなく不安だったが、月曜は現施設のデイサービスをこれまで通り利用できることが今日決まった。これにより、週の4日はプロの介護者による見守り体勢ができ、現状ではこれが最良の選択と思える。
 現施設では外部の介護入浴サービスで1回約1万円の重い負担がかかるが、通所リハビリ施設に通えば、週2回はリハビリの一環として入浴させてくれ、費用負担は1回51円とわずか。こちらの選択が賢明である。

 今日は通所リハビリのみの契約をひとまず済ませたが、なるべく早い時期に宿泊も可能な老健施設に完全移動となるよう、すでに先方にはお願いしてある。
 負担は現施設よりも少し増えるが、介護サービスは格段に向上し、生活も改善するのは確実。96歳という人生の晩年を迎えた母の幸せを考えれば、極めてまっとうな選択と信ずる。