母が最初の介護認定を受けたのが、まだ自宅にいた2010年の3月。買物先で食べ物を喉に詰まらせ、救急車で運ばれたあと、さらに胸骨を骨折して1ヶ月近く入院したときのことだった。
はっきり記憶にないが、当時の介護認定手続きは病院側でやってくれたように思う。あるいは、用意してくれた書類に言われるままに記入し、届け出自体は私がやったのかもしれない。
(介護認定の申請は、本人か家族がやることになっている)
ともかくも、最初の介護区分は「要介護1」だった。「身の回りのことはだいたい自分でできるが、部分的に介助が必要」という、比較的軽い介護状態である。
介護認定には有効期間があり、状態の変化に伴って、定期的に見直しが行われる。母の場合はこれまで2年毎に見直しがあり、2度目の2012年には「要介護2」に介護区分が変わった。
「日常生活動作に介助が必要な状態」で、加齢や認知症の進行により、介護度が上がった。
その2年後の2014年にも見直しがあったが、介護区分は「要介護2」のまま。ところがさらに2年後の2016年8月(つまりは今年)の認定では、なぜか「要介護1」に区分が下がった。
この理由はよく分からない。身内の目から見て、親の介護状態が劇的に改善したとはとても思えず、かといって悪化もしてないように思えたので、てっきり現状維持と思い込んでいた。予想外のダウン認定だったが、もしかすると介護保険の財政悪化が背景にあり、よりシビアな評価が実施された可能性がある。
介護区分が下がると受けられる介護サービスの質や量が下がる。自己負担が増えるのか…、と思っていた矢先、いきなりの転倒骨折事故が起きてしまった。やはり「要介護2」相当の介護度だったのだ。
そして今回の区分変更手続きの通知書が、申請しておよそ1ヶ月後の今日郵送されてきた。結果は介護度が2つ上がって「要介護3」。
「身の回りのことを一人ではできず、生活全般に介助が必要」ということで、特養に入所可能なのも、この「要介護3」からだ。
申請後にその道のプロが予想していた通りの結果だったが、今回に限って有効期間が1年間と短くなっていた。今後のリハビリにより、改善する見込みあり、と判断されたのだろうか?
午後から目下入居中の住宅型有料老人ホームと新たに利用し始めた通所リハビリ施設に、介護保険証の原本と写しをそれぞれ届けてきた。
介護区分に応じてポイントが割当てられ、介護度が高いほど多くのサービスを受けられるが、ポイントの上限を超すと全額自己負担となる。まだはっきりしないが、現在母が受けているサービスを合計すると、来月からポイントが上限を越し、一部全額自己負担になる、とすでに連絡を受けている。
多少の負担増にはこの際目をつぶるかどうかは、今後の母の挙動と施設移行の時期、オーバーする金額などを総合的に判断して慎重に決めたいと思う。