2016年10月18日火曜日

支笏湖紅葉狩

 母の介護サービス対応で予定が1日遅れたが、例年より遅めの紅葉狩ドライブに出かけた。母の様子がはっきりしないので今回は宿泊は避け、近場の日帰り温泉を中心に計画を練った。
 候補としてあがったのが、キロロ温泉、朝里川温泉、定山渓温泉、支笏湖温泉だったが、「湖が観たい」との妻の意向から、最終的に支笏湖休暇村にある日帰り温泉に決めた。
 支笏湖に行くのは昨年春以来だが、その際に立ち寄った休暇村が思いのほか素晴らしく、温泉にも入ってみたくなった。

 10時ちょうどに自宅を出発。見事な秋晴れの空が広がり、途中の山道も美しく紅葉していて、8割ほどの染まり具合。2時間弱で支笏湖畔のポロピナイに到着した。
 ここで少し休憩し、小腹がすいたので温泉に浸かる前に軽く腹ごしらえと、名物揚げイモを食べる。


 湖畔を半周して休暇村に向かったが、あちこちで道路工事をやっていて戸惑った。先日の台風被害に伴う崖や路肩の補強工事をしているようだった。

 12時半に休暇村支笏湖に着き、すぐに温泉に入ろうとしたら、日帰り入浴は13時からだという。事前にネットで確かめたはずだったが、火曜水曜に限って2時間遅れのオープンだったことを見落としていた。
 昼食前に入浴したかったので、時間まで休暇村内を散策。真っ赤に染まったカエデが見事だった。広い散策路に人影は少なく、たまにすれ違う人は多くが同世代の中年夫婦。お出かけ日和なので、考えることは皆同じか。


 ようやく時間になって、ただちに入浴。料金は大人720円である。45分ほどかけてゆっくり入ったが、トロトロしたお湯の肌触りが心地よく、冷えていた身体がほどよく温まった。
 お腹も空いてきたので館内にあるレストランで昼食をとろうと席についたら、ランチタイムは13時半までで、ドリンクしか出せないという。入浴前にメニューで美味そうなキノコカレーをチェックしてあり、楽しみにしていただけに、かなりガッカリした。
 さて、ではどこで昼食を食べようか?駐車場でしばしの検討。千歳や苫小牧に出る考えもあったが、空腹のまま、あてもなく食べる店を探すのはイヤだった。
 そこで最も近い支笏湖畔に下り、店を探すことにする。


 支笏湖畔へは休暇村から長い階段を下りても行ける。この場合、駐車料はかからないが、階段を再度上って戻る必要があり、膝に不安のある妻が拒否。素直に車で回り、410円の有料駐車場に車を停めた。

 食堂街をあちこち探し回ったが、なかなか気に入った店がない。ふと目にした中通りの細い道が気になった。札幌にUターンして30年余、支笏湖畔は幾度となく訪れたが、この中通りの存在は初めて知った。
 恐る恐る足を踏み入れると、気の利いた食堂とログカフェが見つかる。空腹が限界に達していたので、手頃な食堂に入って山菜そばとミニかに丼のセットを頼む。税別で980円だったが、味はまずまず。


 14時を回ったあたりで、帰るには少し早い。妻の求めに応じ、久しぶりに湖畔をのんびり散策する。この日は実に穏やかな日和で、湖面に陽光がキラキラと反射し、湖水の色も普段より青が一段と鮮やかな印象だった。
 その後、中通りの食堂隣にあったログ造りのカフェに行くことにする。なぜか同じようなログカフェが2軒あったが、直感でフクロウを模したサインのある「カフェアウル」という店に入る。
 500円の珈琲を頼んだが、これが予想外の美味しさ。無垢材で溢れた店内にはクラシック音楽が静かに流れ、落ち着ける店だ。

 同年代のママさんが一人で切り盛りしていたが、開店してすでに17年経つという。支笏湖畔には満足なカフェがないと思いこんでいたが、これこそが隠れた穴場。目玉メニューに地元産チーズを使ったピッザもあるというので、次回はぜひここで昼食としたい。


 30分ほど店にいて湖畔を出発。時計は15時半だ。そのままノンストップで札幌まで走らせる。残照に照らされた山々の紅葉が、行きとはまた違った趣きだった。

 途中のスーパーで買物もしたので、自宅到着は17時45分。走行距離150キロほどのドライブだったが、いいイノチの洗濯をさせてもらった。