2016年10月19日水曜日

スケルトン階段

 我が家の階段は無垢材のスケルトン階段である。スケルトンすなわち骨格で、踏板のみで向こう側がすっかり透けて見える階段を意味する。
 時に手すりまでスケルトンの場合もあるが、我が家の場合は両側が壁なので、踏板のみの採用。しかも下6段と上2段は設計上の都合で蹴込み板がある。つまりは、中ほどの6段限定のスケルトン階段だ。

 それでも階段を上る途中、踏板の間から居間やその外にある裏庭が見通せ、反対側の居間には、階段の真上にある高窓から落ちる光が漏れてくる。
 夜は居間の灯りが放射状に階段を照らし、階段の照明を特につけなくても、足元がボンヤリ明るい。季節ごと時間ごとに新鮮な発見が日々あり、17年住んでいても飽きない。


 こうした光の通過のほか、通気通風がスムーズに行われるのもスケルトン階段の大きな利点だ。

 我が家は床下暖房と動力無用のパッシブ換気を併用しているが、2階からの通気のリターンに、このスケルトン階段を使っている。
 床下から上昇して冷えた空気が2階から階段を通過し、階段直下にある引戸からボイラ室を経て、温水パネルのある床下に再び戻る仕組みになっている。
(居間からユーティに至る引戸は常時開放が基本)
 新築以降の17年間、換気&通気システムは設計通りにうまく機能してきたが、スケルトン階段の欠点は、小さな子供が階段で遊んだ場合、隙間から下に落ちてしまう危険があることだ。
 これまでそうした危険性はごく低かったが、長いスパンで考えると、元気なうちにその欠点を修正しておくべきだと思うようになった。

 隙間を完全に塞げば安全にはなるが、スケルトンの利点がすっ飛ぶ。採光や通風を大きく損なうことなく、安全性を確保しなければならない。
 繊維製ネットや金網でスケルトン部分を覆ってしまうのが簡単だったが、あくまでDIYでやるので、施工のし安さやデザイン的な見映えの部分で、いまいち納得できない。使う材料で別の危険、たとえば金網で指を切ったりすることがあってはいけない。


 熟慮のすえ、細い木材を一定の間隔で縦に固定することにした。無垢材ならデザイン的相性は抜群だし、施工も容易。材料で怪我をするリスクも少ない。3年前の南側外壁の張替え時に使ったヌキ板の端材を使えば、新たな材料は買わずに済む。

 幅105のヌキ板を縦に3分割。およそ33ミリ幅とし、これを踏板の裏側(居間側)から、95ミリの間隔をあけつつ、ビスで固定する。
(ベターリビング〜墜落防止手すりの認定基準:縦の手すりで隙間110以下
 部材は全部で30本必要だが、今日は木材の加工だけで日が暮れた。固定は明日以降の作業となる。