2016年5月8日日曜日

幸せな歌

 5月2度目のチカチカパフォーマンスに参加。一昨日に続くエントリーだが、土日祝の地下広場で歌うのは2年ぶりのこと。
 今月からチカチカパフォーマンスの開催時間が延長され、新しくなった平日の前後半、土日祝の前後半の4パターンそれぞれの枠に関し、人の流れや他のパフォーマーの動向を見極めたいという思いがあって、今回のエントリーとなった。

 開始時間がこれまでより1時間早まって10時始まりとなったが、声が出にくく、何かと気ぜわしい午前中からの参加は、平日同様に当面考えていない。2日前と同じく、昼食用のオニギリ持参で12時ちょうどに家を出る。
 2日前には満開だったサクラの花に代わって、会場への遊歩道沿いには、白いリンゴの花が美しく咲き誇っていた。
 受付を済ませて会場入りしたのが13時10分ころ。すでに2組のパフォーマーがいて、私はラストだった。開始から3時間が経過していたので、さもありなん。
 進行中のパフォーマンスが13時15分で終わり、次のパフォーマーが続く。その間に機材をセットし、持参のオニギリを食べる。

 私の出番は14時15分くらいからで、待ち時間はおよそ1時間。結果として14時半の前半枠と後半枠の境目をまたぐパフォーマンスとなったが、この日は前後半の両方を予約してあったので、何ら問題ない。
 およそ30分で10曲を歌う。3分以内の曲が大半で、トントンと歌い進んだ。(※はリクエスト)

「さくら(直太朗)」「赤い花白い花」「ビリーヴ」「エーデルワイス」「22才の別れ(初披露)※」「カントリー・ロード」「ビリーヴ※」「365日の紙飛行機」「季節の中で※」「オー・シャンゼリゼ」


 週末の地下通りで歌うのは久しぶりなので、ターゲットをどう絞り込むか迷ったが、過去の例だと平日に比べて子供連れが多い傾向にあったので、以前から試したかった「キッズメニュー」を初めて歌ってみた。
 全レパートリーから子供受けしそうな曲を重点的に選んだリストだったが、最初の2曲にはこれといった手応えがなかった。しかし、3曲目の「ビリーヴ」で対象にしていた親子連れが複数近寄ってきて、熱心に聴いてくれる。
 これに勇気を得て、リスト内の曲を連発したが、いずれにも熱い手応えがあった。

 途中から拍手、手拍子、歓声まで加わり、何事かと集まってくる人もいたりして、あっという間に10人を越える人だかり。
「ビリーヴ」は途中から聴き始めた親子から再び出たリクエストで、歌詞指導しながら歌ったが、多くの人が一緒に歌ってくれた。3月に試みてある程度の成果があった、「歌声サロン」の再現である。
 大盛況のままステージを終えたが、熱くなった聴き手がなかなか立ち去ろうとせず、「連絡先を教えて」という中年女性に案内状を渡したり、ツイッターの相互フォローをその場で求められたりして、しばしの交流が続いた。
(広場の占拠は許されないので、交流は機材を撤去してから実施)


 2組のパフォーマンスをはさみ、16時35分からようやく第2ステージ開始。2時間近くの待ち時間はさすがに長いが、後半枠を全く演らずに帰るわけにはいかない。
 およそ25分で7曲を歌う。

「上を向いて歩こう」「時代」「翼を下さい」「草原の輝き」「雨ニモマケズ抄(オリジナル)」「サクラ咲く(オリジナル)」「シクラメンのかほり※」
 夕方にさしかかる時間で、平日なら客足の引く時間帯だった。構成をどうすべきか迷ったが、この日は「キッズメニュー」を徹底しようと腹を決める。
 しかし、さすがに子供連れの姿は激減し、立ち止まってくれるのは大人ばかり。「翼を下さい」で小学生の女の子が興味を示してくれたが、一緒にいた母親に急かされて、名残惜しそうに立ち去る。やはりこの時間帯に子供向けは無理のようだ。

 それでも「時代」あたりで近寄ってきた中年女性が目の前で熱心に聴いてくれる。途中でしきりにCDを手にとって眺めるので、中にあるオリジナル2曲を続けて歌った。
 直後に声をかけると、実は以前に2枚目のオリジナルCDを買ってくれた方だと分かる。自宅で聴いて非常に感動したので、ぜひ1枚目のCDも欲しかったが、たまたま通りかかって私を見つけたという。これはかなりの偶然だ。
聴いていると幸せになる声」とその女性はいう。ほぼ絶賛に近い。これは歌い手にとって殺し文句ではないか。幸せなのはこちらのほうだ。
 この日は第1ステージでも「オリジナルをぜひ聴いてみたい」と、CDが売れた。一昨日の2枚に続き、この日も2枚。昨日3枚増刷したばかりだが、また増刷する必要がある。まさにうれしい悲鳴だ。
 今後もカバー曲中心の構成で臨む姿勢に変わりはないが、オリジナルをもっと歌うべきなのかもしれない。久しぶりに週末のチカホで歌ったが、収穫の多い一日だった。
 時間帯によっては「キッズメニュー」が充分通用すると分かったことは、特に大きい。今後の新しい展開につながりそうな予感がする。