しかし、我が年齢もやがて62歳。親しい方々、懐かしい方々とは「ライブ」という口実を作り、こうしてときどき顔を合わせておきたいと思う。その意味で、私の歌は添え物でも一向に構わない。
とはいえ、いざ実施となると、聴き手に飽きられないよう、あれこれと工夫をこらす。「これって以前にもやったよね?」そう思われそうな構成は、自主企画ライブに限ってはたぶんないはず。
たかがアマチュアといえ、そこには執着するし、新しいものが創造できなくなったら、自主企画ライブはおそらくやらない。
特に仕事もなく、DIYや家庭菜園も一段落。今日は昨日のライブで記録したさまざまな媒体のチェックを入念にやった。
映像に関しては、初めて撮った動画の構図がやや甘く、前後半とも歌い手が画面中心を外していた。前半に至っては、水平も傾いている。聴き手の邪魔にならぬよう、設置場所を天井に近い位置にしたので、設定が難しかった。
スチール写真は新しいデジカメを動画でフルに使った関係で、古いデジカメを中心にしたが、陰影が深く出るノーフラッシュ撮影ではやはり非力。途中で強制フラッシュに切り換え、ようやく見られるものが数枚撮れた。
録音に関しては、当然ながらPA直録りが最高の音質だった。高性能なその分、アラもしっかり再現されている。対して、ICレコーダーで録った方は音質が甘いその分、アラはかなり隠されている。
もしかすると客席に届いている音は、マイクスタンドに挟んで録ったこのICレコーダーの音が近いのかも知れない。どちらの音源をCD化すべきか、悩ましい選択だ。
悩んだすえ、動画はいったん保留し、前半5曲目に歌ったシューベルト作曲の「鱒」をひとまずYouTubeにアップした。音源はPA直録りの分で、これに適当な写真を張りつけて処理。ライブ写真も少し使った。
昨日のライブで、ただ一人お店のお客様がいらして下さった。お店に貼ってあったフライヤーを見て興味を持ったとか。初対面だったが、帰り際に「素敵な歌声でした」と、声をかけていただいたが、その女性から今日メールがあり、ライブに関するていねいな感想が記してあった。
(お店のHPからのリンクでアドレスを知ったらしい)
「花々の上にそよぐ風のような優しい歌声とすばらしいギターに、時間はあっという間に流れてしまいました」と、身に余る言葉をいただく。感性豊かな美しい表現である。ありがとうございます。
妻にも一部指摘されたが、昨日はあまり出来がよくなかったと勝手に落ち込んでいただけに、パッと気持ちが明るくなった。この言葉を励みに、また新しい一歩が踏み出せそうな予感がする。