巨大な雪庇は昨日大半を除去したので問題ないが、残った一部が暖気でゆるみ、落ちてきたらしい。そのまま外に出て観察していると、大きな雪の固まりが少しずつ下に向かって滑り出しているのが、はっきり分かった。
(落ちる…)
そう思ったとたん、幅7.5メートルの南屋根の載った全部の雪が、地響きをたてて一挙に落ちてきた。轟音と共に上がる雪煙。離れて見守っていたので実害はないが、こんなものに真下で直撃されたら、ひとたまりもない。
写真は直後に2階窓から撮ったもの。雪の固まりは完全に隣地境界を越えている。「野中の一軒家」なのでひとまず問題にはならないが、いつか隣地に家が建ったとしたら、防雪対策は必須である。
現状で軒先から隣地境界までは2.8メートル。屋根勾配は5/10で、軒の高さは地盤面から6メートルである。札幌市の建築指導要綱では、雪止めの設置は義務づけられていない。
しかし、今回のような豪雪では、明らかに隣地に影響を及ぼしている。過去11年間で落雪が隣地境界を越えたことが一度だけあったが、とにかく確率的に5年に一度は起こり得る、ということだ。隣地境界に強固な塀を設置するなり、雪止め金具を屋根につけるなりの対策が必要だろう。
「基準通りに設計すればOK」とはならないのが建築の難しさだ。