2011年1月19日水曜日

落雪の怖さ

 雪がようやく止み、陽射しも暖かい。午前9時で暖房を止め、外の様子を見に玄関を開けたとたん、車庫屋根の上に雪の固まりがドシンと落ちた。母屋の屋根からの落雪だ。
 巨大な雪庇は昨日大半を除去したので問題ないが、残った一部が暖気でゆるみ、落ちてきたらしい。そのまま外に出て観察していると、大きな雪の固まりが少しずつ下に向かって滑り出しているのが、はっきり分かった。

(落ちる…)
 そう思ったとたん、幅7.5メートルの南屋根の載った全部の雪が、地響きをたてて一挙に落ちてきた。轟音と共に上がる雪煙。離れて見守っていたので実害はないが、こんなものに真下で直撃されたら、ひとたまりもない。


 写真は直後に2階窓から撮ったもの。雪の固まりは完全に隣地境界を越えている。「野中の一軒家」なのでひとまず問題にはならないが、いつか隣地に家が建ったとしたら、防雪対策は必須である。
 現状で軒先から隣地境界までは2.8メートル。屋根勾配は5/10で、軒の高さは地盤面から6メートルである。札幌市の建築指導要綱では、雪止めの設置は義務づけられていない。
 しかし、今回のような豪雪では、明らかに隣地に影響を及ぼしている。過去11年間で落雪が隣地境界を越えたことが一度だけあったが、とにかく確率的に5年に一度は起こり得る、ということだ。隣地境界に強固な塀を設置するなり、雪止め金具を屋根につけるなりの対策が必要だろう。
「基準通りに設計すればOK」とはならないのが建築の難しさだ。