「アルテピアッツァ美唄」は地元出身の彫刻家・安田侃の作品約40点を常設展示していて、駐車場も入場料も無料。廃校になった小学校や周辺敷地、そして森や山を巧みに利用した、芸術交流施設である。
作品は森の中や薮の中、校舎の廊下や階段にまでさり気なく置かれていて、まるで自然の一部のような錯覚に陥る。種や卵を模したような作品が目につき、その作風は還暦コンサートの舞台となった札幌のモエレ沼公園の設計者、イサム・ノグチとどこか重なる。
到着はちょうど昼で、旧校舎を巧みに模したカフェで軽食をまず食べた。カフェの窓から見えるカラマツ林の中で、エゾリスが盛んにエサを探しているのが見える。豊かな自然である。
その後、施設内を散策。雨が降ってきたのでコースを屋内に移し、旧校舎を利用した屋内ギャラリーや、コンサートも可能だというアートスペースを見学。
途中、音楽関係の知人であるTさんが不意に現れ、残るコースを案内していただく。雨で地盤が緩み、昇るのが難しくなった高い位置の彫刻2カ所だけはパスしたが、他はすべて見学できた。東京の友人も念願かなったと大満足。
帰路、還暦コンサートで花束を贈ってくださった知人の店にも顔を出し、お礼の挨拶をする。ずっと気になっていたので、何となく肩の荷が下りた気分である。
国道沿いの道の駅に寄ったら、隣のコンビニで名物の「美唄焼きそば」のノボリを発見。妻と友人のこれまた強い希望で、5つも買う。
1個だけレンジで暖めてもらい、さっそくその場で食べた。具は何も入ってないが、シンプルで癖がない。全く期待してなかったが、予想を超える美味さである。1個わずか105円なので、機会があれば、一度は食べてみるべし。