先週請けたのが手堅い「旬のサンマ仕事」なら、今日のはいわば「一本釣りのマグロ仕事」である。
納期は1週間あって充分だが、歩道やバス停の表現など、細かい注文がある。細部は直接現地に行って調査するという条件つきだが、幸いなことに現場は自宅から車で10分。秋の「還暦コンサート」をやるモエレ沼の隣という、土地勘のある場所だ。
サンマもマグロもチリメンジャコも、どれも立派な仕事。等しくパワーを注いで打込むのが長年の信条で、だからこそ27年も細く長くやってこれた。
夕方、皮膚科に行って顔に数カ所できたイボの治療をする。数年毎に発生するやっかい物だが、なぜかいつも顔の周辺で、ヒゲ剃りなどに支障があるので、その都度皮膚科で焼いてもらう。
これまでは4キロ近く離れた病院に通っていたが、近所にも皮膚科があることに最近気づいた。今日で2度目だが腕は確かで、痕も残らず、きれいにとってくれる。
「体力が落ちている時に、特にできやすい」とは、先生の弁。なるほど、言われてみれば確かにそうだ。長く苦しめられた不整脈は、父の一周忌を済ませたとたん、ピタリと治ってしまったが、今度はイボ。しかし、こちらは不整脈よりはタチがよい。
自宅南壁を伝うツタがぐるっと東に回り込んで、ついに玄関ドア周辺まで迫った。去年よりは遅い気がするが、毎度ながら絵になる。
ドアには去年の吸盤の痕跡がまだ残っているが、今年は微妙に場所がズレている。ドア上のツタは、だいたい去年と同じ位置。このあと直角に曲がって屋根下を伝うはずだが、今年は果たしてどこまで延びる?