2009年9月10日木曜日

とことん

「還暦コンサート」の中盤で女性ボーカルを一人加え、臨時ユニットを組むことは以前に書いたが、その2度目の練習をやった。
 その「女性ボーカル」とは、妻の職場の同僚であるNAOさんで、自宅ライブのほとんどに参加している、いまやスタッフの一人といってもいい人。以前に彼女と二人で作ったオリジナル曲があり、それを今回一緒に歌おうというのだ。
 二重唱のパート分けは前回、暫定的に済んでいて、今日はそれに沿った練習をするつもりでいたら、「実はその後じっくり歌ってみて、修正提案があります」とNAOさんは言う。
 曲は「あなたにメロディ」というタイトルで、主に施設訪問ライブで歌ってきた。叙情系で万人むけの優しい曲である。
 20歳からの音楽ライフを語るうえで、施設訪問ライブは重要な位置づけで、「訪問ライブ系のコーナー」をコンサート中盤に設ける。その目玉としてこの曲を歌う。

 午後3時から始まった練習は、ほとんど休憩なしで突っ走り、終了が午後6時。聴き手である妻からは途中でOKが出ていたが、二人とも全く妥協しない。
 MDに録音して再生しつつ、修正。これを3回繰り返した。NAOさんも私同様、完全主義者であることを今回再認識した。

 調整が難航した大きな理由は、女性と男性のキーの違いである。私のちょうどよい音が、NAOさんには高過ぎ、逆にNAOさんがちょうどよいキーでは、私が低過ぎる。互いの妥協点を探りつつ、曲の途中で主旋律と副旋律を互いに入れ替わるなど工夫し、どうにか形になった。
 最後のほうでは、小節毎のタイミングの調整や、ボリュームの絞り方、音の滑らかなつなぎ方まで議論し、互いの楽譜は書き込みでびっしりになった。
 結果として、「二重唱と輪唱をいっしょにしたような…」という、非常に変わった編曲に仕上がった。下旬の連休にも練習をする予定で、時間が経つともう少し変わるかもしれない。

 わずか2分の短い曲に、これほどの手間をかけるのは初。カバー曲ならひな形があるので、ある面ではやりやすいが、オリジナル曲はいくらでも変更可能なので、その分時間がかかる。とことんやりましょうぞ。