さらには、連休を利用して「歌い込み合宿」に息子が帰省するので、喉はある程度作っておきたい。
ボディは木材ではなく、ガラス繊維(グラスファイバー)で作られている。本来はヘリコプターを創っている会社だそうで、ボディ形状に直線は一切なく、すべてがゆるやかな曲線でできている。
ハウリングが起きにくい大きな理由がこのボディ形状だそうで、確かにこれまでとは音が変わった。PA全体のバランスがよく、ボーカルマイクもよりクリアに響く感じがする。
試しに手持ちのギターケースに入れてみたら、2個ともぎりぎりで蓋が閉まりにくい。サイズを測ってみると、手持ちで最も厚いモーリスより、さらにボディが分厚い。
ボディ容量は音の大きさに直結する。エレアコの割には、生音でもかなり音が大きい秘密は、たぶんそこだ。
弦の固定はピンではなく、ブリッジに開けた穴の外側から単純に通す仕組みになっている。引っ張り力をブリッジの接着面全体で受けることになり、弦の交換もこれまでより楽になりそうだ。
本体にはチューナーが内蔵され、スイッチを押すといつでも作動し、1分ほど音を出さないと、自然に切れる。実際に使ってみると、ものすごく便利だ。ネックに挟むタイプの外付チューナーを買おうかと迷っていたが、買わずに済んだ。
本体に付属していたストラップピンの位置が悪く、外して付け替えようとしたが、ネジが特殊で不可能。そのままでは立って歌う際、弦の押えが極端にやりづらい。
そこで、使わなくなったエレアコからネジを外し、いつもの慣れた位置に付け替えた。(写真下の銀色のネジ)立って歌う機会もまだまだ多いので、ストラップピンは必須。
今回のギターにはボディをピックのストロークから保護する「ピックガード」というパーツがついていない。ボディは強靭なグラスファイバーでも、表面の板は普通のスプルス板で、こすれば傷はつく。ストローク奏法の多い私なら、なおさら。
そこで手持ちの薄いアクリルフィルムを既存のピックガードと同じ形に切り抜き、ひとまず保護として貼付けた。
夜までにコンサート予定曲を一通り歌ってみたが、ギターのせいで歌そのものが少し変わった気がする。
「ギターの質は歌には影響しない」などと、ずっと信じてきたが、誤りであった。素直に考えを改めたい。高い物(あくまで私にとって)にはそれなりの価値があることを、今回思い知った。