2009年3月29日日曜日

ジタバタな一日

 前夜、録画しておいた「水の中のナイフ」という映画を半分だけ見るつもりが、ついつい最後まで見届けてしまう。見るのは2度目だが、前回は前半の20分を見逃したので、はっきりしなかった事実が明らかになった。

 最初に見たときは非常に面白く、映画に関連するオリジナル曲まで作ったほどだったが、2度目の「ショック度」はやや治まっていた。
 これはおそらく映画の質の問題ではなく、ストーリー上、一度あらすじを知っていると、ドキリと驚かない部分があるせいだ。その点で、あらすじを知っていても、観るたびごとに新しい発見があるイタリア映画の「道」とは少し違う。


 友人と深夜のフットサル場にでかけた息子は、明け方5時に戻ってきた。昨日、どうしても墓参りに行きたいと言っていたのを思い出し、霊園に電話してみると、まだ雪はかなり深く、墓参には除雪用のスコップと長靴が必須だという。
 天気もよいので行く腹を決め、線香やロウソクはもちろん、長靴やスコップ、熱いお茶などの準備を手早く整えた。
 息子を起こし、妻が勤めから戻るのを待って、13時半過ぎに車で出発。およそ1時間で霊園についたが、なるほどまだ墓は先端部がようやく確認できるほど。事務所でスコップをもう1丁借り、息子と二人でセッセと除雪をし、かなりかかって墓を掘り出した。
 ところが墓の構造をよく把握してなかったせいか、除雪の際、備え付けの花立てとロウソク立ての片方をスコップで壊してしまった。本体は墓石も含めて問題ないが、固定してあるモルタルのような部材がはがれたようで、うまく立たない。
 ひとまず雪で固定して墓参りだけは済ませたが、雪が完全に解けたら、補修しに再度行かねばならない。

「マヌケな息子と孫であるわいな」と、墓の下で父が怒っているか、はたまた「この雪のなか、よくぞ会いにきてくれた」と喜んでいるか?その両方であるような気もするが、行かなかったよりはマシと自分を慰めたい。


 あっという間に1時間が過ぎ、ただちに自宅にトンボ帰り。今夜はなじみのフォーク居酒屋で定例ライブがある日で、リハも何もやっていない。しかも、出かける前にカレーライスを私が作る約束になっていた。
 カレーはこれまた「チチの作るカレーが食べたい」と、息子のリクエスト。カレーライスに限れば、腕は妻よりも私が上で、そのことは子供たちもよく知っている。
 しばらく里帰りは叶わない様子なので、ここは希望に応ずるかと、自宅に戻るや否や、休憩なしですぐに材料の刻みにとりかかる。手慣れているので30分ほどで出来たが、煮込んでいるわずかの間に、今夜の歌のリハーサルを手早く済ませ、そのまま用具一式を車に積み込んだ。

 時計を見ると17時45分。できたてのカレーを1杯だけかきこみ、すぐに出かけようとしたら、あまりにあわてて食べたせいか、急な腹痛。2度もトイレに駆け込む羽目に陥った。ともかくも出発したが、途中で免許証を忘れたことに気づき、再びUターン。
 居酒屋「ありがとう」での定例ライブ「MJ」は、今回が区切りのいい20回目で、歌う歌もそれに相応しいものをかなり前から準備した。切り口は「最初」と「雨」で、「雨が空から降れば」と、「雨が降っても」(オリジナル)。
「雨が空から降れば」は、居酒屋「ありがとう」に5年前、初めて行った際に最初に歌った曲で、「雨が降っても」は、36年前に作った記念すべき初めてのオリジナル曲である。

 この夜はこのほか、シングアウトにオリジナルの「ありがとうforever」を特に歌わせていただいた。PAの調子もよく、歌の手応えもバッチリ。常連客のYさんの転勤に伴う送別イベントなどもからみ、20回にふさわしい印象的な一夜であった。