2009年2月12日木曜日

ピーク調整

 次のライブまで残すところ10日となり、次回は4年ぶりの「1日2度ライブ」となる。これまで2カ所の介護施設で、およそ40分ほどのライブを同じ日に続けてやった例があるが、今回は数時間の間をおいて、「介護施設訪問ライブ」「フォーク居酒屋定例ライブ」という、全く趣きの異なるライブの連続となる。

 今日はその二つのライブにむけての練習を1時間ほどやった。当日はそのほかに別の歌い手のギター伴奏とサイドボーカルも同時にやることになり、練習の内容も雑多。喉の調子は80%くらいで、この時期としてはほどよい感じ。
_喉や気分をライブ当日に100%に持って行くのは、この5年間のライブ活動の積み重ねで、かなりうまくなったと思う。その大きなポイントを書くと、「ライブ2週間前くらいに意図的に調子をいったん崩す」というもの。学生時代に在籍していた弓道部の先輩から教わったとっておきの方法だ。
 その先輩は公式戦にむけての調整法が抜群にうまく、直前の1週間前あたりからビシバシと当たりだし、前日の選考会ではすんなりとレギュラーに選抜されるという巧みさ。調整法が下手で、いつもレギュラーと補欠をいったりきたりしていた私には、とても真似ができなかった。

 あるとき、その秘密をさり気なく聞いてみると、「試合の少し前に(弓道の)型をわざと崩すんだよ」と教えてくれた。聞くと簡単だが、この「わざと崩す」というのが当時はよく理解できず、結局最後まで真似できずに終わった。
あまり早く本番前に調子を100%に持ってくると、いざ本番では100%を過ぎたマイナス状態になってしまうのは、スポーツでも芸術でも試験でも共通する問題ではないか。
 私がライブで特に大事にしている喉の調整法は、先に書いた弓道部の先輩に習い、本番の2週間ほど前にわざと練習量を減らすという策。 ギターやマイクを使った練習は一切せずに、入浴時に軽く歌う程度にするのだ。
(ここで練習量をゼロにしてはダメ。あくまで「細い継続」が命である)
 人間の身体は正直だから、怠けるとすぐに声は出なくなる。そこでそこから徐々に練習量(歌う時間と曲数)を増やしてゆく。直前の1週間はピークが100%に達しないよう、練習量の調整に特に気を配る。時には一時的に減らしたりもする。

 ここ数年はだいたいこんな調子で、何とか本番に100%に近い調子を維持できるようになってきた。密かに調べてみると、プロの調整法はもっとシビアですごい。調整法だけをとっても、プロとアマの差は歴然といえる。