13時に家を出て、南へ南へと車を飛ばす。今日の会場は札幌の南外れにあるので、冬道ということもあり、最低1時間はかかる。幸い、数日続いた雪嵐も収まり、大きな渋滞もなく午後2時過ぎに先方に着く。
予定通り、14時半からライブ開始。今回で3度目なので、会場にはなじみの顔が並んでいて、歌いやすい条件は整っていた。大きなミスなく、これまた予定通りの3時にライブを終える。
全体的にしっとりとした歌を並べたが、「仰げば尊し」では会場から強い反応があり、幾人かの方が涙ぐんで聴いてくださった。歌っている私があやうく流されそうになったが、きわどくこらえた。
このライブでの反省を挙げるとするなら、少し場がしんみりしすぎてしまったことか。「春」ばかりにこだわらず、もう少し元気のよい曲を入れてもよかった。
帰路、実家の母のところに寄り、仏壇に果物を供え、しばしの雑談を交わす。今年で89歳だが、病院知らずの元気な高齢者である。物忘れは相変わらずだが、身の回りの事はまだ自分でできるので、子供としてはありがたいことだ。
時計を見ると16時半過ぎ。夜のライブは18時開場で、いったん自宅に戻る予定でいたが、なんだか面倒になってきた。実家を出たあと、近くのスーパーに寄って夕食の弁当を買い、店内の休憩エリアでお茶を飲みながらゆっくり食べる。
いろいろな事情で3ヶ月ぶりの参加だったが、この夜の定例ライブの参加者は18名。またまた長丁場で、しかも順番は遅めの11番目。1日2本の強行スケジュールなので、早く歌ってしまいたいのが本音だったが、ひたすら待った。
この夜は1曲目に初めて演歌を歌った。昼間の訪問ライブで歌った「釜山港に帰れ」がそれで、練習時間等の関係で、昼と夜の全く異なる場で同じ歌を続けて歌おうという苦肉の策だったが、やはりフォーク酒場に演歌は不釣り合いだったかもしれない。
2曲目は非常に新しい曲で、「帰りたくなったよ」(いきものがかり)を歌った。中年が中心の会場には、いきものがかりそのものを知らない人が多く、反応はいまひとつ。20代の参加者が二人いて、少なくともその二人には受けた。
初めてといっていい「1日2本ライブ」だったが、正直いって、気持ちの調整が非常に難しい。現状の私には無理な注文で、今後そのような状況に遭遇した場合、どちらかを避けるべきだと悟った。
それが分かっただけでも収穫、と前向きに考えようか。