2015年3月23日月曜日

4つ目の革製サムピック

 先日のチカチカパフォーマンスから戻ると、いつも右ポケットに予備としていれてある革製のサムピックが見当たらない。車のキーを移し替えた際に引っかかり、どこかに落としたらしい。

 ライブは何が起きるか分からない、ある種の修羅場なので、電子譜面やカポタスト、そしてピック類は必ず予備を持参する。
 終わったあとなので実害はなかったが、過去に作った3つの革製サムピックのうち、割と使いやすいタイプだったので、さっそく作り直した。


 調べてみたら、最初に作ったのは2年半ほど前のこと。アルペジオ奏法には欠かせないアイテムだが、市販品には満足できる品が見つからず、やむなく自作を決意した経緯がある。
 改良を重ねて、いま常用している3つ目の作品は抜群のフィット感で、もはや手放せない存在だ。
 作り方はこれまでと同じで、幅13〜15ミリ長さ10センチほどの本革(ベルトの廃材を再利用)を使う。厚さは3ミリが絶好で、確かなホールド感が得られる。これより薄いと親指にはめて弾いた時にぶれる。

 割れた0.5ミリ厚のフラットピックを加工し、大型ホチキスで皮の中間部に止める。ピックの部分だけはマークをつけて予めキリで小穴を開けておく。親指に巻いて寸法を仮決めし、ボンドで固定。角の部分はヤスリやカッターで丸く磨く。

左側は2年半使った作品

 これまで使ってきた作品より幅がわずかに狭く、微妙に感覚が違うが、使い続けるうちに徐々に馴染んできた。
 ポイントはピックを固定する際、先端をわずかに前向きにすること。個人差はあろうが、私の場合はこの位置が爪の感覚に近く、最も弾きやすい。

使えば使うほど指に馴染んで弾きやすくなる」のが、革製サムピックの妙味。革は合成ではなく、本革が必須。たぶん市販品には存在しない、唯一無二の品である。