私が最初に遭遇したのは、2年ほど前にどこかの介護施設に歌いに行って、若いヘルパーさんから言われたとき。一瞬(ウッ…)といった感じの、独特の圧力のようなものを感じた。
そのヘルパーさん特有の癖かと思ったが、以来別の場面でもチラホラ見聞きするようになり、やがてはテレビからも聞こえ始めた。
はっきり記憶にはないが、確かNHKの番組でも誰かが言っていたように思う。
最近では耳にする頻度が直接やテレビ経由などで激増。(話し言葉のせいか、ネットでは見かけない)数日前の民放テレビの野球中継で、中年の男性アナウンサーが解説者に対して連発していて、辟易させられた。
思わずその旨をツイートしたら、けっこうな反応があって驚いた。私のフォロワーは100人以下と少数だが、同じ違和感を感じている人は確かにいた。
この「そうなんですね」で感じる違和感の正体がいったい何なのか?ネットで調べたら、以下のサイトにぶち当たった。
《相手を失望させる「そうなんですね」という無感動相槌言葉を撲滅せよ!》
これを読んで、なるほどと納得。「受け流す」「相手を軽んじる」「その話、もう結構です」「打ち切りの合図」「好意的に感じる人は少ない」等々、かなり手厳しい。言葉の裏に潜む負の世界を、どうやら私は直感で嗅ぎとっていたようだ。
今日の「徹子の部屋」をボ〜と観ていたら、進行役の黒柳徹子がゲストの曽野綾子に対し、いきなりこの言葉を発していた。一瞬の気まずい静寂が襲う。
なにせ相手は言葉のプロ、ベテラン作家である。氏がこの言葉に、同様の強い違和感を感じていたのは間違いない。
(何となくオシャレっぽい…)(ちょっとトレンドかも…)などと、ある種流行語的感覚で何気なく使っているのかもしれないが、相手を尊重し、会話をスムーズに引き出したい場面では、安易に使うべきではないだろう。
「これが周囲をどれだけ失望させているか、一度胸に手を当てて考えたらいい」
(先のサイトより引用)