2014年2月28日金曜日

入れ歯で歌う

 治療中の歯に関し、昨日大きな進展があった。歯根の骨が半分溶けていて、もはや使い物にならない最後の歯を抜き、それを前提に作ってあった上の部分入れ歯が同時に完成して、その調整をやった。
 かなりの綱渡り工程だったが、幸いに入れ歯は問題なく適合し、以降の食事にも不都合はなかった。

 そもそもの問題が起きたのは、昨年秋のこと。数年前に作った左上の部分入れ歯を紛失してしまい、どこをどう探しても見つからない。すぐに作り直せばよかったが、ずっと通っていた歯科医院はかなり遠く、入れ歯作りの技術もいまひとつの印象。入れ歯なしでもそれなりに噛めるのを幸いに、そのまま放置してしまった。
 残った歯に負担がかかったせいか、なくした側の左上歯茎が痛みだした。これが昨年11月のこと。やむなく反対側の歯で噛んでいたが、こちらの歯にも欠損があり、負担は大きかったようだ。


 今年に入って、今度は反対側の右上歯茎がジクジク痛み出した。しかも1本ではなく、複数である。幸いに休ませていた左上の歯茎は痛みが引いたので、噛むのはこちら側に戻した。
 しかし、右上の歯茎の痛みは一向に治まらない。左側で噛んでいても、右に響いて激痛が走り、満足に食事もとれない有様だった。ぐらつきもひどく、たまらず妻が通っていた近所の歯科医院にかけこんだ。これが1月末のハナシ。
 その場で最も痛みのひどい右上犬歯を抜き、その後段階的に歯根の溶けかけている歯を抜いていった。その4本目が昨日である。

「歯周病と虫歯が同時進行する」という、珍しい最悪体質のせいで、(普通はどちらかと聞くが)上の歯で残っているのは、わずか5本という悲惨な状況。その貴重な5本を足がかりに、左3本と右5本を一体化した難しい部分入れ歯を作ってもらった。
 部分入れ歯がうまく合った試しがないので、かなりの不安があったが、今回は事前に周到に打合せし、こちらの無理な願いも聞いてもらったので、違和感なしに一発で合った。
 もうひとつ不安だったのが、他でもない歌である。ギターを弾くのに歯は関係ないが、歌と歯には密接な関係がある。最悪の場合、入れ歯ナシで歌うことも頭にあったが、昨日から今日にかけての練習では、何ら問題なく歌えた。

 それにしても、昨年末からすっかり病院漬けの日々となっている。どの疾患も加齢と密接に関わっているものばかりだが、家の補修と同じで、ある時期にバタバタとまとまってやってくる性質のものかもしれない。
 いまはただ粛々と対応するのみ。そして、これ以上新たな疾患が出てこないことを祈ろう。