2013年12月17日火曜日

久々の自宅セッション

 20年前に所属していた中年サッカーのチームメイトがネットで偶然私を見つけ、7月末に介護施設訪問ライブを見学にきてくれたことがある。そのミツルさん、私と同い年だが、あまり人前で歌う機会がないということで、それでは我がTOMスタジオにぜひ一度おいでください、という話になった。
 先月末に来訪の打診があったが、あいにく長男夫婦の帰省や旅行、そして手術や入院が重なって順延。術後12日を経過した今日、ようやく来ていただくことになった。

 幸いに雪も少なく、車を停めるスペースにも問題はない。13時過ぎにインタホンが鳴り、機材一式を搬入。立派なケースに入ったフォークギターとガットギターがそれぞれ1台ずつ。譜面台やギタースタンドまで準備していて驚いた。
 家や健康の話題でしばし盛り上がったあと、14時少し前からセッション開始。


 PA等の準備は事前に整えてあり、椅子とマイクセットが高低各1台ずつ。最初は私が立って歌った。
 このところほとんど練習していないので心身共にブランクがあり、何を歌うべきか判断不能。咄嗟に暗譜していて無難な「雨が空から降れば」を歌ったが、喉の調子はいまひとつ。まあ、今日の主役はミツルさんである。1曲だけで切り上げてバトンタッチ。

 続いてミツルさんがガットギターで椅子に座って歌い始める。曲紹介ナシだったが、得意の叙情演歌である。前奏、間奏、後奏に自在にメロディを入れる奏法で、私には実にうらやましい限り。
 夏にお会いした際にスマホに録画してあった演奏動画を聴かせてもらっているので、だいたいの様子は分かっていたが、やはりライブはひと味違う。細部の音程が安定していて、非常に聴きやすいボーカルに感心させられた。
 あとで確かめたら、1曲目は香西かおりの「酒のやど」だったそう。その後、私の知らない三橋美智也の歌など、全体としてマニアックな選曲が多かった。聴きながら私が勝手にリクエスト。「リンゴ村から」「影を慕いて」「別れの一本杉」など、ほとんど譜面を見ずに自在に応えてくれる。
 不思議に思って確かめたら、キーとカポの位置だけ覚えていれば、メジャーな演歌はだいたい弾けるという、信じがたい話。「自宅で歌うのとは全然違って、上がりますね~」などと言いつつ、次第に興に乗って1時間近くもあれこれ歌ってくれた。

 体調がいまいちなので、この日の私はもっぱら聞き役。15時くらいから、PAの説明をかねて、演歌を数曲歌う。その後、パソコンの前に移動して、曲の歌詞やコードの探し方、譜面データベースソフトへの落し込み方、pdf変換してタブレットPCへ移動させる手段など、ブログには詳しく記せない「裏ワザ」も含めて伝授した。
「伝授」と書いたのは、ミツルさんもいずれは介護施設でボランティア演奏をしたい、という構想があるから。ボランティア仲間が増えるのは嬉しい限りで、場の紹介も含めて、あらゆる協力は惜しまない。