2009年12月28日月曜日

甘いデザイン

_新ブラウザ、Operaは非常に快適。サイトの巡回がスムーズなのは最低の条件だが、フォント表示に代表されるビジュアル面も、ブラウザの大事なポイントだろう。
 最近のブラウザには、色やデザインを自由に変更できる仕掛けが施されているが、大半が最新バージョンにしか対応してなかった。ところがOperaだと、これがレトロOSでも自由にできる。そこがいい。

 こちらも買いたての新しいプリンタは早くて美しく、これまた非常に快適であるが、ひとつだけ不満がある。それは起動スイッチ位置の分かりにくさ。
 古いプリンタもキャノン製だが、起動とリセットのボタンどちらも突起があり、周囲が暗くとも、手探りで場所を探し出せた。


 ところが新しいプリンタは写真のようにスイッチが本体になじんだ形状で、外観は美しいかもしれないが、手探りで押すのが難しい。色も本体と同じ真っ黒なので、夜などはどこにボタンがあるのか、まず分からない。これではまるで闇夜のカラスではないか。
 仕方なく、赤いテープを小さく切って写真のように貼った。これでようやく懐中電灯なしでボタンの位置が探せる。最初からボタンに突起をつけるか、色を変えるなどしてあればよいものを。
_以前にデジカメとパソコンをつなぐケーブルの表裏が分かりにくい、と書いた覚えがあるが、こちらも同じく赤いテープを片側に貼り、ようやく使いやすくなった。
 世界の標準であるはずのUSBケーブルにも同様の問題があり、歴然とした表裏があるにも関わらず、それが視覚的にも触覚的にも極めて分かりにくい。

 視力の弱い人や言葉を理解できない人でも簡単に操作できるよう工夫をこらすのは、デザインの基本中の基本だと思うのだが、その基本が出来ていない。おそらくデザインは外観だけの問題だと勘違いしているのだろう。使う側、引いては生活者としての視点が欠落している。甘いね。