2009年8月31日月曜日

秋の窓辺

 自宅周辺の空地にセイタカアワダチソウが咲き誇っている。秋の花である。ついこの前まではアザミが満開だったが、すでに花の姿はない。
 ユーティリティーの北側に設けた小窓からも、写真のように黄色い花の群れがみえる。ちょっとしたピクチャーウインドである。


 11年前にこの家を設計した折、北側に2カ所だけ設けた小窓を、半透明ガラスにするかしないかで、妻とかなりの議論を闘わせた。フツーのお施主さんの場合、ほぼ100%の割合でこの種の窓には半透明ガラスを使う。理由は、「覗かれるのがイヤ」。
 主張するのは、これまたほぼ100%奥様で、この種のことはだいたい女性がキャスティング・ボートを握っているものだ。
「亭主関白」と自他共に認める我が家とてその例外ではなく、最終決定は妻にゆだねたが、あっさりと「透明ガラスがいいわ」。
 覗かれる不安よりも、外が見えない閉鎖的な空間のほうが怖い、という単純明快な理由で、同じような理由から、我が家は居間から台所がマルミエの、極めてオープンな間取りとなっている。こちらも妻の強い要望で決まった。

 いまとなっては、アケスケな間取りは精神の解放としてはよかったかな…、と思う。もしかすると、その後の私たち夫婦の生き方暮し方にまで影響を与えたかもしれない。
 たかが間取り、たかが家作りだが、決してバカにしてはいけない。