2018年9月8日土曜日

被災白書〜食事編

 地震に端を発した記録的な北海道大停電は、今日になってようやく終息の気配。我が家でも昨夜9時30分に通電し、思わず「点いた〜!」と叫ぶと、すでに寝床についていた妻が起き出してきて、2日ぶりのテレビを喜々として観ていた。
 最大震度7、すぐ近くの札幌東区で震度6弱という未曾有の大地震により、延々42時間もの長期停電。まさか我が身が被災者になるとは思わなかった。
 といいつつも、漠然とした不安感は東日本大震災あたりからあり、災害時への備えは常に意識下にあった。

 幸いなことに季節は初秋で、暖房の必要はない。これまた幸運なことに水はずっと出た。食材の備蓄は常日頃からあり、月末に食料品をまとめ買いしたばかり。
 インスタント麺は14個、乾麺が9食分、餅が11個、米4Kg、角食9枚、常温で日持ちのする卵が15個、野菜やオヤツ、珈琲や酒類も充分にあり、夫婦2人なら水さえあれば1週間程度は過ごせそうだった。

被災2日目の昼食・枝豆は家庭菜園で採った

 これら食材を食べるには熱源が必要だが、あいにく我が家は調理にIHヒーターを使っている。
 カセットコンロは所有せず、調理用の代替え熱源として使ったのは、電気不要のポータブル石油ストーブ、キャンプ用石油ストーブ、BBQ用の炭の3つ。

 このうち、本来が暖房用のポータブル石油ストーブは火力がやや弱いが、トーストを焼いたり、珈琲用のお湯を沸かしたり、大鍋にお湯を沸かして浴室に持ち込み、水でうめて身体や髪を洗ってシャワー代わりにも使えて重宝した。
 キャンプ用石油ストーブは、点火が面倒という欠点はあるが火力が強く、燃料となる石油は外部タンクに充分な備蓄があるので、気兼ねなく使える。ご飯を炊いたりスープを作ったり、枝豆を茹でたりした。
 ウッドデッキにあるBBQコンロでは備蓄してある炭を使い、冷凍してあったサンマとコマイをまとめて焼いた。停電で冷凍食品が傷んでしまうので、2日目の昨日午前中に実行。そのまま昼食と夕食に食べ、残りは保存した。


 被災2日目の夕食は早めに準備し、暗くなる前の17時ころに食べた。近所で開いていたイオンでぶどうと冷えたビールを15時過ぎに入手。冷蔵庫にあったひき肉と卵で焼いたオムレツがメインだ。
 暗いのでキャンプ用の灯油ランタンと懐中電灯で食卓を照らしたが、普段とあまり変わらないメニューである。
 このほか、停電時の2日間とも珈琲ブレイクは欠かさなかった。ラジオは地震情報が中心なので味気なく、ネットはバッテリの制限で短時間しか使えない。ストレスが溜まる一方なので、諸々のオヤツや珈琲、そしてアルコールはよい息抜きになった。

被災2日目の夕食

 電気が回復した今日は久しぶりにゆっくり寝て、防災グッズの片づけを中心にのんびり過ごす。珈琲タイムのあと、母の暮らす施設へ地震後初めて見舞いに行った。
 この3日間をどう過ごしていたのか心配していたが、なぜか停電は当日の6時間だけ。水も普通に使えて、大きな混乱はなかったという。病院に近い老健施設なので、優先的に回したくれたのかもしれない。
 母は地震はもちろん、私の顔もすっかり忘れた様子。まあ、無事ならそれでよし。