2007年6月7日木曜日

にんにくラーメン

 数年前のことだが、NHKの料理番組で「とんキャベ」という料理に出会った。豚肉とキャベツ、ピーマン、ワカメをゆでてタレをかけて食べるだけだが、これが実にうまい。以来、我が家の定番メニューとして定着した。

 タレはニンニクを薄切りにし、少量の昆布と共にカップ1杯の醤油に3日間つけこむ。使い終えたあとにはニンニクと昆布が残るが、最近この残り物の上手な使い方を覚えた。
 スーパーのイオンで買ってきた1個35円のインスタントラーメンの上に載せて食べるのだ。それだけで味が見違えるようになる。名づけて、「にんにくラーメン」。味が濃くなるので、附属のスープの量は半分に減らす。


 30年程前東京に住んでいた頃、銀座に「キッチンラーメン」という名のラーメン屋があり、「ベトナムラーメン」というお勧めメニューがあった。細かい部分は忘れたが、ニンニクの醤油漬が丸ごと5、6個載っていて、非常にうまかった。今回思いついた「にんにくラーメン」は、その味に限りなく近い気がする。
 当時、私の勤めていた会社は山手線の田町駅近くにあり、急げば昼休みに銀座でベトナムラーメンを食べ、1時間ぎりぎりで帰ってこれた。勤務時間が午前中だけだった土曜はよく食べに行った。仕事は午後もあったが、土曜日ということで1時を多少過ぎても許される空気が職場にあった。
 あまりにも旨いので、一度だけ妻も連れていったことがある。ただ、今回思いついたラーメンは、まだ妻は試していない。普通のインスタント麺で充分満足だそうで、安上がりではあるが、グルメ嗜好はどうやら私だけのようだ。