2007年6月1日金曜日

仕事は人につく

 月末と仕事の山が重なり、請求書の発送作業が一日遅れた。ほとんどの取引先は締切が月末で、請求書は翌月5日必着である。市内であればそう急ぐこともないが、まだまだと気を緩めていると、月日はあっという間に過ぎるもの。遅くとも、翌月一日には必ず出すよう心掛けている。
 この請求書を作成する時間が、案外馬鹿にならない。その月の物件数にもよるが、小一時間は軽くかかる。

 請求書の書類は10年以上も前に、完全OA化した。物件名や請求先、金額等をデーターベース化されたソフト(自作)に入力してやれば、合計金額がすっと出てくる。それを用紙にプリントアウトし、捺印してやればよい。
 請求書には合計金額を記入した「鏡」と呼ばれる用紙を別に添付しなければならない。物件名、納品月日、金額の誤記入は許されないし、用紙や封筒を汚すのも論外。何しろお金を相手からいただくのだから、非常に神経を使う。発送前に誤りに気づき、作業を最初からやり直すこともしばしばだ。
 今月は馴染みのプロダクションの長い付き合いのある方から、全く新しい担当者の紹介があった。そんなわけで、請求書も1枚増えた。
 新規の担当者に気にいられると、以後その担当者ルートの新しい仕事がくる。仕事とはそういうもので、会社にではなく、人につくのである。

 25年に及ぶ私の事業のなかで、途切れずに仕事が流れてくるのは多くの場合、特定の会社(組織)からではなく、特定の「人」からである。人と人との信頼関係がいったん出来てしまえば、極端な話、相手が日本のどこにいようと、その人脈をたどって時空を越え、仕事はやってくる。
 ここをおろそかにしていると、一時的にうまくいったとしても、どこかで必ず痛い目にあう。もっとも自己研摩を怠り、やっている仕事自体のグレードが向上しなければ、ついてくる人もそれなりの人ということになってしまう。世の中、やっぱり厳しいけど正直です。