2012年6月23日土曜日

鬱陶しい話

 午後から近隣のディスカウントスーパーに出向き、30本のペットボトル飲料を買う。明日実施の町内草刈りボランティア作業参加者に配るためのもので、町内会活動の一環である。
 500mlボトルでも30本となると、さすがに重い。妻にも持つのを手伝ってもらうことになった。

 私の担当は街灯の管理で、直接関係のない仕事だ。しかし、いろいろな理由で今年度は担当者が決まらず、やむなく志願して引き受けた次第。
 本来、この種の仕事は「女性部長」という役職が担当してきた。いかにもジェンダー的で胡散臭い名称だが、要は掃除やら飲食の準備片づけなど、町内会の雑用係である。
 雑用係と書くと悪い語感だが、およそ町内会の仕事など、ほとんどが雑用のようなもので、それを単に分担しているに過ぎないのだが、それでも成りてがいない。


 おかげで今年度の女性部長は空白のままだ。従って、該当する仕事は誰かが代行せねばならず、進んで手を挙げる者などいないので、ならば私がやりましょうか、ということになった。
 飲物を前日に買って町内会館にある冷蔵庫で一日冷やし、作業日の当日に参加者に配る。購入時に町内会名義の領収書をもらい、会計担当者に精算してもらう。仕事はひとまずそれだけだ。
 男の仕事だ女の仕事だと区分けするのは意味がないと常々考えていて、日常生活でもそれは実践ずみ。それをただ公的作業に延長するだけのことなのだが、こんな簡単なことにもなぜか成りてがいない。今年度あと数回ある労働奉仕日には、すべて私が代行することになるかもしれない。
 現状の日本社会の在り方を象徴するものだと、つい思ってしまう。日本中が病んでいて、すべてのベクトルが内へ内へと向かっている。だから原発はいつまでたっても止まらず、不幸スパイラルはどこまでも続くだろう。いかにも鬱陶しい話である。